国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2013」のちょうど1年前となる8月10日、愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)で「けんちく体操」ワークショップが開催された。
「けんちく体操」は建築物を模写する体操。2002年に当時「江戸東京たてもの園」研究員だった米山勇さんと学芸員の高橋英久さんが始めたもので、参加者はプロジェクターに大きく映し出された建築物の写真をじっくりと観察し、即座に自分の身体で表現する。表現するのは外観だけではなく、構造や用途、建築物から個人的に抱いた印象など自由度は高く、身体能力以上に建築を見る、知る、愛する情熱が問われる体操だ。
同ワークショップは「あいちトリエンナーレ2013」を1年後に控え、新たな切り口となる「建築」を楽しみながら、身近に感じてもらうことを目的に開催された。
2階大ホール前に参加者が集合すると、大村秀章愛知県知事がイベント開催のあいさつ。「名古屋から世界に発信する国際芸術祭を伝統にしたい。トリエンナーレを大いに盛り上げてほしい」と話し、自らも体操に参加した。
ホールに設置されたプロジェクターには、テレビ塔やオアシス21などの写真が次々に登場。参加者は「けんちく体操マン1号」こと高橋さんらの指導で、思い思いにポーズをとり、楽しいひとときを過ごした。
「あいちトリエンナーレ2013」は2013年8月10日~10月27日の79日間、愛知芸術文化センター、名古屋市美術館や長者町会場、納屋橋会場などの名古屋市内各所と、岡崎市内のまちなかで開催される。