愛知に講談を広めたい クラウドファンディングで応援呼び掛け

「名古屋上方講談会」を開催する白夜亭一平さん

「名古屋上方講談会」を開催する白夜亭一平さん

  • 0

  •  

 丸の内の「本丸ホール」(名古屋市中区丸の内2)で8月23日、「名古屋上方講談会」が開催される。出演は旭堂南左衛門さん、旭堂南青さん、白夜亭一平さん。同講談会の前には「レンタルスペースCOMINI」(名古屋市中区錦2)で出演者らによる「講談教室」も開催する。

[広告]

 「多くの方に講談の魅力を広めたい」と話す講談師・白夜亭一平こと平井浩二さん。名古屋を中心に役者、書家などで活動する中、おととし見た講談の面白さに感動。以後、勉強と修行に取り組み、今年2月に講談師としてデビューした。
 「会話が中心で滑稽話が多い落語に比べると、講談は物語が中心で歴史・軍記物が多いのが特徴。ストーリーテラーの講談師と登場人物が一緒になって進むほかに無い話芸。実は東海地方に縁のある講談はとても多く、名古屋の方が楽しめる演目がたくさんある」と話す。平井さんは現在、落語と講談による寄席会を名古屋市内各地で開催するなど、講談を身近に感じてもらうためのさまざまな活動を行っている。

 今回は平井さんの師匠で上方講談協会会長の旭堂南左衛門さんと、その弟子の旭堂南青さんが来名。南左衛門さんが「吉原百人斬り・お紺殺し」「関ヶ原合戦記・荒大名の茶の湯」、南青さんが「太閤記・間違いの婚礼」、平井さんが「難波戦記・般若寺の焼き討ち」を上演する。
 「講談師歴40年の南左衛門さんの語りはまさに名人芸。講談好きはもちろん、初めて見る方にも、楽しんでもらえるはず。南青さんは軽妙な語り口の講談界期待のホープ。今回は講談の魅力が分かる演目や、この地方ゆかりの徳川家康や豊臣秀吉、関ヶ原の戦いなどの演目を選んでいる。ぜひ楽しんでいただけたら」と話す。

 「講談教室」について平井さんは「講談は500年以上の歴史を持つ話芸だが、現在はなかなか知られていない。素晴らしい公演を行うとともに、その魅力を体験していただくことも大切だと考えている。教室では基本的な声の出し方や、読みの練習などで、講談の面白さに触れてもらう」と話す。

 平井さんは今回の公演に合わせ、クラウドファンディング「FAAVO(ファーボ)愛知」で、名古屋に講談を根付かせるための活動をしていく資金募集を開始した。支援者には金額に応じ、今回の講談会のチケットや講談教室の参加券のリターンなどが行われる。
 「素晴らしい講談師を名古屋に呼ぶのは、それなりにお金がかかる。しかし、良い講談を見てほしい。今回の公演はもちろん、今後の普及活動のためにクラウドファンディングで応援を呼び掛けた。今まで見に来ていただいた方々とは違う方面に情報が届くかもという期待もある。芸どころ名古屋に講談の魅力を広め、楽しむための機会を増やしたい。東海地方ゆかりの講談から地元の歴史や人物の再発見につながるようになれば」と意気込む。

 講談会は17時30分開演。料金は3,000円。講談教室は13時開講。参加料は3,000円。クラウドファンディングによるディスカウントは「FAAVO愛知」ホームページで確認できる。クラウドファンディングの募集は今月21日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース