6月23日早朝、サッカーのワールドカップ(W杯)ドイツ大会、日本対ブラジル戦。W杯のため6月2日からプレオープンしているJR鶴舞駅近くのスポーツバー「STRIKERS」(千代田3、 TEL 052-332-8882)にも多くの観戦客が集まった。
普段は外国人客が多い店でも、この日は日本人サポーターが約9割を占めていたが、ブラジル人客などの外国人客を含め店内は約80人の観戦客で埋め尽くされた。選手入場が始まり店内が盛り上がる。日本人サポーターから「ニッポンコール」や「絶対勝つよ!」と興奮の声が上がる中、ブラジル人サポーターは、「ブラジルを応援しに来た。すこし肩身が狭いが楽しみたい」。観客は同店内に設置された125インチと40インチのスクリーンと2台のモニターに見入っていた。
前半34分、玉田選手が先制ゴールを決めると大歓声がわき起こり、友人同士で来ていた大学生は「快感!もう2点ほしい」、「明日テストだけど、勝てば問題なし」と興奮していた。ロスタイムに入った前半46分にロナウド選手が同点ゴールを入れると「余計な1点だった。ロスタイムに入ってなぜ」(20代男性・学生)、「せっかく1点いれたのに」(20代男性)と肩を落としていた。
後半8分、その後14分と、ブラジルが追加点を入れるたびにブーイングが起きるほか、川口選手のファインプレーや選手交代後に「ニッポンコール」が起きたり、チャンスを生かせない日本に対し「大和魂を見せろ」など苛立ちを見せる場面も。一方、ブラジルのサッカー技術に思わず「上手い」という声も上がるなど、様々な感情が入り乱れる声援が飛び交っていた。
後半、3分のロスタイムに入ってからは、「日本のゴールが見たい」コールに始まり、試合終了まで「ニッポンコール」が続く。終了後は、「良くやった」と「これが実力か」との声が。大須在住の36歳ブラジル人女性は、「勝って嬉しい。日本のためにも、ブラジルにはもちろん優勝してほしい。頑張るよ!」と喜びをあらわにしていた。また、「男泣き」を見せ悔しがる日本人サポーターの姿もあり、決勝トーナメントに進めなかった事実が重くのしかかる。
同店のオーナーはインド人で、幼い頃から父親の仕事の関係で各国を飛び回り、名古屋の大学を出たのがきっかけでそのまま日本で仕事を始めたという。同店のスタッフも、アメリカ人・ブラジル人・マレーシア人と多国籍のスタッフで構成されている。
グランドオープンは6月30日で、当日はオープニングイベントも予定しているという。オーナーは、「日頃からコミュニケーションが大切だと考え、英語を話せなくても店に来てもらい、外国人スタッフやお客様同士で国際交流をもってもらえれば」と話している。メニューは、「世界のビール」(500円~)は40種類を用意するほか、4種類のレモネードなどを揃えるソフトドリンク(各350円~)、ピザ(850円)など。営業時間は11時30分~24時。(金曜・土曜は翌2時まで営業)。