名古屋フィルハーモニー交響楽団(名古屋市中区金山1)が8月27日、来シーズン(2019年4月~2020年3月)の年間ラインアップ発表会見を行った。会見には音楽監督の小泉和裕さんも駆け付けた。小泉さんは同楽団のラブコールに応え2016年4月、音楽監督に就任した。
同楽団理事長の山口千秋さんは「来年度からまた4年間、小泉さんに音楽監督として指導していただくことが決まっている」と発表。現在、コンサートホールなどの改修工事が進んでいる愛知芸術文化センターにも触れ「当団のホームグラウンドのコンサートホールが11月に新装する。上質な音楽を提供することを全身全霊で取り組みたい」と意気込む。
小泉さんは「こんなに早いタイミングで来シーズンの内容を発表できることはほかにはない。早くからPR活動していくぞという当団の意気込みとやる気を感じる」。「名フィルの音楽監督になって3年が経とうしているが、喜ばしい面のほかに重大な責任を感じている。2年間で楽員の音楽性や技術、その人を知ること、逆に自分の傾向や癖などを知ってもらうなど、信頼関係を築くことを充実させた。これからはオーケストラの進歩、発展の時期」と話す。
定期演奏会のテーマを「マスターピース」シリーズと据え、愛知芸術文化センター内芸術劇場コンサートホールで開催。「未完の傑作」(第467回)、「最後の傑作」(第468回)とサブタイトルを付ける。第470回の「晩成の傑作」には2013年4月~2015年3月に常任指揮者を務めたマーティン・ブラビンズさんを指揮者に迎える。
日本特殊陶業市民会館フォレストホールを会場に行う「市民会館名曲シリーズ」ではロシア音楽を特集。三井住友海上しらかわホールで行う「しらかわホール」では改修工事後のリニューアルオープン記念の演奏会などを展開する。そのほか、昨シーズンから始めた芸術劇場コンサートホールで開く「平日午後のオーケストラ」、豊田市コンサートホール・シリーズ、12月に開く第九演奏会、クリスマス・スペシャル・コンサートなどの内容を発表した。