愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)の8階「美術館ギャラリー」と4階「コンサートホール」の改修工事が完了、一般利用を再開した。
1992年の開館から26年が経過し、各フロアで大規模な改修工事を行っている同センター。今回の主な改修内容は、天井脱落対策、床・照明設備、自動火災報知設備、空調設備の更新、トイレの洋式化など。コンサートホールは舞台音響・吊物機構の更新、パイプオルガンのオーバーホールなども行われた。10階「美術館」、2階「大ホール」の一般利用再開は、来年4月を予定している。
同館ギャラリーは18日、コンサートホールは26日・27日にそれぞれリニューアルオープン説明会を開催。多くのメディアや利用を予定している団体が集まり、改修が完了した施設を見学した。
ギャラリー内覧会で、愛知県美術館の南雄介館長は「本館ギャラリーは傷んだ設備のリニューアルのため、昨年11月から約1年間、休館した。その間、利用団体の皆さまには展覧会の中止、縮小など、不便を掛けることになった。再開後も、これまで同様の利用申請をいただいており、とても感謝している。当館は愛知県、東海地方の美術界の発展にとって欠くことのできない施設。今後とも運営に協力いただけたら」とあいさつ。同館企画業務課長の拝戸雅彦さんがロビーや各展示室を案内しながら、来場者に安全安心を目指した改修内容や設備を説明した。来場者は質問などをしながら、リニューアルしたギャラリーを見て回った。
同館ギャラリーは27日に「第70回毎日書道展東海展」「第25回清新美術会展」がスタートし、展覧会を再開した。
コンサートホールのリニューアルオープン説明会で、愛知県芸術劇場の丹羽康雄館長は「当ホールは昨年8月から約16カ月の期間をかけて改修工事を行った。エントランス、客席ロビーは青に色調を統一、舞台は念願のセリ機構を回復させ、照明・音響設備も一新した。パイプオルガンのオーバーホールもすることができた。従来から好評だったホールの響きは、改修前と同じ豊かなものとなっている。改修期間中は迷惑をお掛けしたが、今後も皆さんの一層の期待に応えられるよう、職員一丸となって取り組みたい」とあいさつ。
続いて、初の劇場オルガニストに就任した都築由理江さんが、オーバーホールが完了したパイプオルガンで演奏を披露した。演奏後は同劇場運営部長の浅野芳夫さんが、セリ機構、照明、音響を作動させながら改修における変更点を説明。来場者はスタッフに質問しながら舞台や客席、ホワイエ、楽屋などを見て回った。
コンサートホールは28日に「第22回スーパークラシックコンサート ワレリー・ゲルギエフ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」で公演を再開。12月21日・22日には、劇場初代オルガニスト都築さんのデビュー公演「クリスマスはオルガンだ!2018」を行う。