「世界の山ちゃん」を展開するエスワイフード(名古屋市中区新栄1)が12月19日、栄に業態店の飲茶(やむちゃ)バル「世界のやむちゃん」(栄3、TEL 052-265-7538)をオープンした。
ビルの2・3階に出店する店舗は広さ約60坪で、90席を設ける。中国や台湾の「外」や「路地」をイメージさせる内装デザインで、あんどんや街路灯風の照明、あえて汚したような加工を施した壁面や床面で演出する。
山本久美社長は「(『世界の山ちゃん』創業者の)山本重雄会長が存命の頃、新業態店を作りたいという思いを持っていた。自分(久美さん)と娘が飲茶が好きだったこと、名古屋には気軽に利用できる飲茶の店がなかったことから、業態を決めた」と話す。
主力メニューの一つ「幻の名古屋餃子(ギョーザ)」(5個348円)は鶏肉100%の餡(あん)のギョーザ。「世界の山ちゃん」の「幻の手羽先」に使うスパイスを皿に敷き、スパイスを付けて味わう。メニュー開発担当の同社業態開発部副部長の堺和也さんは「ギョーザに手羽先のタレを入れたり塗ってみたり試行錯誤したが、スパイスが一番しっくりきた。『幻の手羽先』は『おいしすぎて食べているといつの間にかなくなっている』というお客さまからの言葉で故人である創業会長が『幻の~』と命名したもの。『幻の名古屋餃子』は、薄めでツルツルな食感の皮で喉ごしよく、口の中で消えてしまうような『幻』を表現した」。
1個から注文できる点心メニューは40種類を用意。それぞれの点心の蒸し加減に合わせ、ミリ単位で調整し作ったマスに1個ずつ入れて蒸し上げて提供する。客席に卓上スチーマーを設置し保温できる。「薄皮小籠湯包」(128円)、もち米をまぶしたエビ・イカのすり身の点心「珍珠丸子」(158円)、錦糸卵をまとわせた白身魚のつみれ団子シウマイ「黄金焼売」(148円)、小籠湯の2倍のスープを閉じ込めた「巾着小籠包」(208円)、エビ入り餡の「翡翠(ひすい)餃子」(168円)など。「紅色ココナッツ団子」(148円)、「黒ゴマ団子」(68円)などの甘味も。
堺さんが台湾で食べて感動した味を再現したというタレを掛けた「レタス温菜」(378円)、「15種スパイスのよだれ鶏」(428円)、ピーナッツの甘みを生かした「花生担担麺」(788円)、エビ餡を米粉クレープで包んだ「海老腸粉(中華海老クレープ)」(238円)、ハスの葉の香りがいいという「蓮の葉高菜飯」(698円)、泡状の「淡雪杏仁豆富」(288円)など、豊富にそろえる。
ソフトドリンクは、「表面ツルツル中はモチモチで、タピオカ自体に味がある」という「ブラックタピオカ小豆ミルクティー」(530円)、中国茶、コーヒーやチャイナカプチーノなども。アルコールメニューは、サッポロビール黒ラベル(530円)、4種類そろえるクラフトビール(各650円)、ハイボール(530円)、酎ハイ(490円)、サワー・カクテル、ミルクカクテル(以上、530円)など。
ランチタイム(11時30分~15時)は、週替わりの「おすすめ」点心や一品料理、サラダ、デザートなどが付くセットメニュー(1,280円~)、パクチーカレーと魯肉飯(ルーローハン)の甘辛い豚肉の両方が楽しめる「魯肉飯カレープレート」(1,280円)を用意。ランチタイム時も全メニューの注文を受け付ける(価格は全て税別)。
「おしゃれで、でも気軽に気軽に利用してもらえる店目指す。2店舗、3店舗と別エリアへの展開もしていきたい」(山本社長)と意気込みを見せる。
「幻の名古屋餃子」やタピオカドリンクなどはテークアウトにも対応する。
営業時間は11時30分~23時。