愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)ほかで8月1日、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」が開幕した。
2010年の初開催から4回目を迎えた同芸術祭。今回は「情の時代 Taming Y/Our Passion」をテーマに、国内外90組以上のアーティストが参加。名古屋市、豊田市で現代芸術ほか映像プログラム、パフォーミングアーツ、音楽プログラムなど多彩な作品を展示・上映・上演する。名古屋市内は愛知芸術文化センター、名古屋市美術館のほか四間道・円頓寺地区の建物、施設、街の中が会場となる。
初日は愛知芸術文化センター地下2階に展示されたピア・カミルさんの作品「ステージの幕」の前でオープニングセレモニーを開催。津田大介芸術監督は「2年間準備してきたトリエンナーレが、いよいよ開幕する。開幕を迎える今の心境は、うれしいような、寂しいような、これからどんなことが起きるのか不安だったり、楽しみだったり、いろいろな気持ちが入り混じっている。今回は、美術ファンだけではなく、街の人、観光で来た人が、ふらっと寄って楽しめるような芸術祭を目指した。アートをどんどん開いていき、今まで興味が無かった人にも身近に感じられるようにしたい。朝9時30分には名古屋市美術館が開き、四間道・円頓寺会場は夜20時までやっている。朝から晩まで、何度でも訪れてもらえるような楽しい祭りにしたい」とあいさつ。津田芸術監督はカミルさんと共にカウントダウンを行い、75日間の「あいちトリエンナーレ2019」が開幕した。
セレモニー後のインタビューで津田芸術監督は「今回は集客が期待できる音楽プログラムなども充実させたので、過去3回の来場者数は上回りたい。文化事業である芸術祭の成功は、ここから才能を開花させる若手アーティストを何人出せるか。数年後に振り返って、最初に羽ばたいたのがあいちトリエンナーレ2019だったよね、というアーティストがたくさん出る結果になればうれしい」と目標を語った。
この日は天候に恵まれ、各会場には多くの来場者が訪れて現代芸術の祭典を楽しんだ。
開催は10月14日まで。