あいちトリエンナーレ実行委員会事務局は8月20日、開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で展示の中止を申し出ていたアーティストとの協議の結果を発表した
同祭では8月3日に「表現の不自由展・その後」の展示中止を決定。その後、同企画の出品作家に対する連帯と、展示中止に対する抗議の意を表すため、12組のアーティストから自作の展示の一時中止などの申し出があり、事務局と協議を行っていた。
事務局は、申し出のあった各アーティストと確認の上、作品展示の一時中止などを決定した。展示の一時中止となったのは以下の作品(カッコ内は今後の展示体制)
愛知芸術文化センターは、タニア・ブルゲラさん(展示室を閉鎖しステートメントを掲出)、ピア・カミルさん(音楽を停止し、幕が一部まくり上げられ、ステートメントを掲出)、レジーナ・ホセ・ガリンドさん(映像作品の上映を中止、撮影時に使用した小道具がちりばめられる)、クラウディア・マルティネス・ガライさん(照明を落とし、映像作品の上映を中止、ステートメントを掲出)、ドラ・ガルシアさん(ポスターの上にステートメントを掲出)、イム・ミヌクさん(展示室を閉鎖しステートメントを掲出)、パク・チャンキョンさん(展示室を閉鎖しステートメントを掲出)、ハビエル・テジェスさん(展示室を閉鎖しステートメントを掲出)。
名古屋市美術館は、ドラ・ガルシアさん(ポスターの上にステートメントを掲出)、モニカ・メイヤーさん(《The Clothesline》で来場者から寄せられた回答が取り外され、破られた未記入のカードが床にちりばめられる。ロープにはステートメントが掲出され、《沈黙の Clothesline》に変わる)。
四間道・円頓寺会場は、ドラ・ガルシアさん(ポスターの上にステートメントを掲出)。
豊田市美術館は、レニエール・レイバ・ノボさん(絵画を新聞で、彫刻の一部をゴミ袋で覆い、ステートメントを掲出)。
展示の辞退となったのは、愛知芸術文化センターのCIR(調査報道センター)の作品。現在は展示室を閉鎖している。
愛知芸術文化センターのウーゴ・ロンディノーネさんの作品は、協議の結果、展示を継続する。
「表現の不自由展・その後」については、企画展の実行委員会とトリエンナーレ実行委員会事務局が今後も協議していく方針。