「ジブリの“大じゃない”博覧会」開会式が7月21日、愛知県美術館ギャラリー(名古屋市東区東桜1)で行われた。
7月22日から始まる同イベント。開会式には、大村秀章愛知県知事、大島宇一郎中日新聞社社長、スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんらが出席した。鈴木プロデューサーはあいさつで、これまで自身が移り住んだ名古屋の地名をいくつか紹介し、「名古屋で生まれ育った。愛知のために頑張った」と話した。
大じゃない博覧会は、当初予定していたイベント「ジブリの大博覧会~ジブリパーク、開園まであと2年。~」が新型コロナ感染拡大の影響で来年以降へ延期になったため、大村知事のリクエストで企画した。
鈴木プロデューサーは「通常は準備に1年~3年はかけるものだが、この展示会に用意された準備期間は約1カ月。倉庫にしまってあった過去作った物を組み合わせて構成した。スタッフが頑張ってくれた。心配だったが、内覧会では『大じゃない博覧会だと聞いたが結構大きかった』などの声をいただき安心した」と笑顔を見せる。
2022年秋のオープンを目指すジブリパークは7月28日、起工式を行う予定。ジブリパークの内容については「起工式のために今はしゃべれない」と鈴木プロデューサー。
この日、開会式前に行われた報道内覧会にはアニメ映画「千と千尋の神隠し」登場キャラクターの「カオナシ」も登場し、展示物を観覧した。
「千と千尋の神隠し」コーナーには、いすに座って撮影が楽しめる「屋台」(展示物は接触禁止)や、登場キャラクター「湯婆婆(ゆばーば)」「銭婆(ぜにーば)」の大きな顔の立体物も展示。口部分から開運(銭婆)と恋愛運(湯婆婆)のおみくじが引ける仕掛けを施す。
「三鷹の森ジブリ美術館」(現在休館中)の「ネコバス」は、窓の外に見える田園風景を再現。同じ空間にバス停にたたずむ「トトロ」の姿も見られる。このほか、「天空の城ラピュタ」のヒロイン「シータ」が天空から降りてくる印象的なシーンを再現した展示、「風の谷のナウシカ」の「ナウシカ」がグライダーに乗って飛ぶシーン、音を立て実際に動く仕掛けを施した「ハウルの動く城」、ほうきに乗る「魔女の宅急便」の「キキ」など立体物を展示する。歴代ジブリアニメ作品のポスターも一堂に展示する。展示物は一部を除き記念撮影が楽しめる。
同展示で初披露する「ジブリパーク」の複数のデザインスケッチと100分の1のサイズの模型、2020年冬に放送を控える長編アニメーション「アーヤと魔女」の登場キャラクター人形は「今回の見どころ」(鈴木プロデューサー)という。
会場内は、新型コロナ感染予防のため観客が密にならないよう展示物を2メートル間隔で展示するほか、来場者のマスク着用、手指消毒などを呼び掛ける。
開催時間は10時~18時(金曜は20時まで、入場は閉場30分前まで)。チケットは、一般=1,400円、高校・大学生=1,000円、小・中学生=700円(土曜・日曜・祝日はそれぞれ100円増し)、未就学児無料。チケットはローソンチケットで販売。入場は3密を避けるため日時指定制で、各時間枠のチケット販売枚数に上限を設ける。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。9月3日まで。