見る・遊ぶ

愛知県美術館で「ミニマル/コンセプチュアル」展 1960~70年代の美術を紹介

愛知県美術館で開催されている「ミニマル/コンセプチュアル ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術」

愛知県美術館で開催されている「ミニマル/コンセプチュアル ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術」

  • 3

  •  

 「ミニマル/コンセプチュアル ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術」が現在、愛知県美術館(名古屋市東区東桜1)で開催されている。

1960~70年代の美術を紹介

[広告]

 社会的な変革と連動してアートの新しい価値観が次々に生まれた1960~70年代の美術を振り返る同展。ドロテ&コンラート・フィッシャー夫妻が、1967年にドイツ・デュッセルドルフで立ち上げ、先見性と幅広い活動で1960~70年代の国際的な美術動向を紹介し、ミニマル・アートとコンセプチュアル・アートの展開に重要な役割を担った「フィッシャー・ギャラリー」に保管されていた作品・資料と、日本国内に所蔵される主要な作品を展示する。

 展示はカール・アンドレ、ソル・ルウィットら全18作家133点。フィッシャー夫妻と作家の間でやり取りされた書簡や制作指示書など豊富な資料も紹介し、作品が制作されたプロセスや発表当時の様子も明らかにする。

 同展キュレーターの黒田和士さんは「この年代は1950年代の抽象表現主義の絵画への反動から、作家の個性を示すような表現性をどんどんそぎ落とす作品が出てきた。直観的で個性的な表現の偏重から解放され、作家の主観性の排除や、コンセプト、アクションの重視といった、現在の美術に通じる新たな価値観や考え方が生まれた時代」と話す。

 国際芸術祭「あいち2022」を7月に控え、同美術館では今年初となる展覧会。黒田さんは「本展がこのタイミングで開催できたのは偶然だが、現代美術を理解する上でとても重要な展示。この時代からさまざまなメディアが使われるようになったのも特徴的。現代アートの原点となった美術に触れ、より深く理解する機会になるはず。本展を見てから、7月に現代の最先端アートを楽しんでもらえれば」と呼び掛ける。

 同美術館では「第3期コレクション展」を同時開催。若手12作家64作品の新収蔵作品などを公開する。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。月曜休館。観覧料は一般=1,400円、高校・大学生=1,100円、中学生以下無料。3月13日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース