都市近郊農家によるファーマーズマーケット「EIYOSO(エイヨウソ)」が5月22日、ヒサヤオオドオリパーク北側の「シバフヒロバ」(名古屋市中区丸の内3)で開催された。
同マーケットを主催する「ダイサンロジタス」(稲沢市)は軽貨物運送事業、農家専属配送事業などを手がける物流会社。近年は、小回りの利くロジスティクスネットワークを生かし、旬の野菜を生産者から消費者に直接届ける予約販売型サービス「アグリカーゴ」を展開している。契約しているのは、尾張西部や三河地方、岐阜県の都市近郊農家。浅野大輔社長は「大規模化による生産効率の向上やコスト削減が難しかったり、販売時価格の交渉力が弱かったりする都市近郊農業の弱点を補うサービスとしてアグリカーゴをスタートした」と話す。
生産者と消費者の橋渡し役を担う中で、「取り組みの輪をより大きくしたい」と考えた浅野社長。「作る人、食べる人、みんなが栄養を吸収し笑顔が広がっていくような幸せが循環する『旬野菜の祭典』」をコンセプトに、開催時期に旬を迎える野菜をテーマに掲げるファーマーズマーケットを企画した。
第1回となる5月のテーマは「トマト」。名古屋市近郊を中心に東海地方のトマト生産者が出店した。浅野社長は「出店する生産者はそれぞれにこだわりを持っている。生産者のこだわりや思いに直接触れてもらいたいと考えた」と話す。生産者のブースでは、立ち寄った人に対して生産者がトマトの特徴などを解説したり、購入者がトマトの楽しみ方について質問したりする光景が見られた。会場には、トマトを使った料理を提供するキッチンカー、ピクルスづくりのワークショップ、ミニトマトとハーブの寄植え体験を提供するブースなども並んだ。
浅野社長は「生産者と購入者、農産物の加工販売者、さらには自然環境保護などに取り組む公益団体を交えて、自然で活発な農産物の楽しみ方を促進する、社会問題解決型イベントとして当マーケットを育てていきたい」と意気込む。
今後のテーマと開催予定日は、コーン=7月24日、カボチャとイモ=10月30日。