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錦二丁目で展開中の都市農業プログラム 6月に苗植えしたサツマイモを収穫

都市農業プログラム「ゑびす菜園」サツマイモの収穫を終えたワークショップ参加者

都市農業プログラム「ゑびす菜園」サツマイモの収穫を終えたワークショップ参加者

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 錦二丁目・長者町エリア(名古屋市中区錦2)で10月31日、「ゑびす菜園」のサツマイモ収穫が行われた。

「ゑびす菜園」サツマイモ収穫の様子

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 「ゑびす菜園」は、錦二丁目かいわいのエリアマネジメント会社「錦二丁目エリアマネジメント」が企画・運営する都市農業プログラム。今回収穫したサツマイモは、プログラム第1弾として6月に「長者町ハニカム計画」とコラボして「常瑞寺」(錦2)で開催したワークショップで苗植えしたもので、ワークショップ参加者は鉢として活用したバケツに土を入れて苗を植えた後、各自が持ち帰り、ビルの屋上や自宅のベランダ、敷地内のスペースなどでサツマイモを育てた。

 ワークショップ開催からおよそ4カ月半後、参加者は苗を植えたバケツを持参して「常瑞寺」に再び集まった。収穫に立ち会えない参加者のバケツは事前に回収し、集まった参加者で手分けして土を掘り起こした。サツマイモのサイズは大小さまざまで、大ぶりなものを収穫した参加者が歓声を上げる場面も。錦二丁目育ちの「錦二丁目エリアマネジメント」インターン生・黒部真由さんは「子ども時代を振り返っても、まちなかでサツマイモ収穫を行うのは初めて。都会の中で自然を感じながら、まちの人とわいわいとできるのは面白く興味深い体験だった」と話す。

 ワークショップ開催時は40~50キロの収穫を想定していたが、途中で苗が弱ってうまく生育が進まなかったり、枯れたリしたケースもあり、最終的な収穫量は14キロ程度に。「ゑびす菜園」を担当する阿部充朗さんは「苗を植えたバケツが置かれた場所の日照量や、日々の水やりの量・頻度の差が収穫量に影響したと考えられる」と振り返る。

 収穫したサツマイモは、長者町ハニカム計画ほか、銀座、札幌などの屋上養蜂活動団体などが参加する、都会のビルの屋上でサツマイモを育てる活動「芋人(いもじん)」で造る芋焼酎の原料に用いられる。サツマイモが芋焼酎「長者町芋人」になって戻ってくるのは、2022年春の予定。阿部さんは「『長者町芋人』は参加者の皆さんに進呈するだけでなく、長者町かいわいの飲食店への提供を予定している。サツマイモが育った長者町で、『長者町芋人』が振る舞われることによって、まちと人、そして緑とのつながりが生まれるきっかけとなれば」と笑顔を見せた。

 「長者町芋人」は、一般向けの販売も検討中。「ゑびす菜園」では他にも、人工土壌や栽培プロセスなど未来農業の仕組みを検証する「宙農(そらのう)」の実証実験を展開中。長者町かいわいの一部飲食店では、栽培したハーブやベビーリーフを使ったメニューを提供している。

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