コスプレの祭典「世界コスプレサミット2022~20th Anniversary~」が8月5日~7日、オアシス21(名古屋市東区東桜1)、ヒサヤオオドオリパーク(中区錦)ほかで開催された。会場には多くのコスプレイヤーが集まり、撮影やイベントを楽しんだ。
日本のアニメ・漫画文化を通じた国際文化交流を目的に、2003(平成15)年から愛知県で開かれている同イベント。2020年は新型コロナウイルスの影響で初めてのオンライン、昨年はリアルイベントとオンラインと合わせたハイブリッドで行われた。20回目となる今回は、ワールドコスプレチャンピオンシップが3年ぶりにリアルイベントとして復活。世界各国からの代表コスプレイヤーが来日し、パフォーマンスを披露した。
5日の前夜祭では、オアシス21で名古屋芸術大学芸術学部の芸術学科生100人以上が、アニメ・ゲーム音楽を演奏する中、ワールドコスプレチャンピオンシップの各国代表らがレッドカーペットを歩くセレモニーが行われた。
初日のオープニングは、河村たかし名古屋市長が「おそ松さん」の主人公の一人・松野おそ松のコスプレで登壇。20回を迎えたコスプレサミットに「名古屋みたいなカタい街で、コスプレが出てきたことは立派。秋葉原に負けないようにやってほしい」とねぎらい、「いつでもどこでもコスプレを楽しんでほしい」という思いを込めた合言葉「Cosplay Everywhere!」を呼びかけ、開会を宣言した。
初日は愛知芸術文化センターで「ワールドコスプレチャンピオンシップ」が3年ぶりに「Stage Division」として開催。10カ国の代表が、ステージパフォーマンス、原作へのリスペクト、衣装のステージ映えなどを競い合った。声優の古谷徹さんらが審査をした結果、「美少女戦士セーラームーン」のコスプレをしたフランス代表チーム(ハザリオさん、ベリルさん)が優勝した。2位はオーストラリア代表の「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」、3位はタイ代表の「エルデンリング」が選ばれた。
優勝したフランス代表の2人は「何が起きているのか分からないくらい。朝起きたらもっと整理できるかも。今は『うれしい』しか考えられない」(ハザリオさん)、「疲れて足も痛いけれど、うれしくて、全てが不思議な気持ち」(ベリルさん)と喜びを語った。
2020年にフランスの「ジャパンエキスポ」で優勝して一度は代表に選ばれながら、チャンピオンシップが中止になったという2人。「2年間待っていた。パフォーマンスを皆さんに楽しんでもらえて、うれしかった」と笑い合った。
2日目のオープニングは、大村秀章愛知県知事が「耳をすませば」の主人公・雫の父、月島靖也のコスプレで登壇。11月1日にオープンするジブリパークを紹介し、「愛知・名古屋をポップカルチャーの聖地にしていただきたい」と呼びかけ、2日目のスタートを宣言した。
2日目は大須商店街での「大須コスプレパレード」や栄オアシス21周辺での「コスプレde海ごみゼロ」ごみ拾いパレードなどが行われた。映像を競う「ワールドコスプレチャンピオンシップVideo Division」はスウェーデン代表の「ファイナルファンタジーXV」が優勝した。