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錦二丁目で都市農業プログラム「ゑびす菜園」始まる 飲食店、商店が参加

「ゑびす菜園」苗植えを終えたワークショップ参加者

「ゑびす菜園」苗植えを終えたワークショップ参加者

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名古屋市営地下鉄伏見駅近くの「常瑞寺」(名古屋市中区錦2)で6月1日、都市農業プログラム「ゑびす菜園」によるサツマイモの苗植えワークショップが行われた。

苗植えの様子

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 同プログラムは地域のまちづくり会社「錦二丁目エリアマネジメント」が企画し、2021年から取り組む。錦二丁目の住民、飲食店・商店のオーナーや従業員、あるいはその家族などが参加し、バケツを鉢として活用してビルの屋上やベランダ、住宅や飲食店の軒先など「まちのスキマ」で農作物を栽培する。担当の阿部充朗さんは「バケツを置く場所や日照量、水やりの量や頻度なども収穫量に影響する。参加者からのアドバイスを取り入れながら試行錯誤を重ね、収穫量アップを目指している」と話す。

 ワークショップには、家族や職場の仲間など個人・グループ合わせて約10組が参加。土や肥料などが入ったバケツに、手分けしてサツマイモの苗を植えていった。毎年使い続けるバケツもあり、同プログラム発足当初から関わる「常瑞寺」の黒部真由さんは、「バケツの色あせなどの経年変化に、これまでの取り組みの年月が感じられる」と話す。毎年参加し、「子どもにとって苗植えが恒例行事になっている。今から収穫が楽しみ」と笑顔を見せる家族も。阿部さんは「毎回参加する人たちもいれば、今年初めて参加する人もいる。継続によって少しずつ取り組みが広がってきていると感じる」と目を細める。

 同プログラムは、都会のビルの屋上でサツマイモを育てる活動「芋人(いもじん)」にも参加。栽培・収穫したサツマイモは芋焼酎の原料となり、九州の蔵元での仕込みを経て、芋焼酎「長者町芋人」となって戻ってくる。昨年からプロジェクトに参加し「長者町芋人」を提供する飲食店「おばんざい割烹(かっぽう) 巡る」のスタッフ尾関伸哉さんは「あっさりとした口当たりで飲みやすいと評判で、ボトルキープするお客さまも。提供する際、店先で育てたサツマイモも原料として使われていると紹介するなど、会話のきっかけにもなっている」と話す。

 収穫は秋ごろを予定。阿部さんは「収穫時期が近づいたら、皆さんと集まって収穫祭を開催できれば」と話す。

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