名古屋を中心にグラフィックデザインを手がけているデザイン事務所「Terry Funk Products(テリーファンクプロダクツ)」(名古屋市東区白壁1)は1月末より、全国の「ヴィレッジ・ヴァンガード」200店舗で、同社が制作したバレンタインに合わせたポストカードを発売する。
タレント「江頭2:50(えがしら2時50分)」さんを起用したポストカードは、16種類を用意。「こういうカードをバレンタインに使う女の子がいたら面白いのでは」と、制作が始まったという。
同社が江頭2:50さんを起用したオリジナル作品の制作を始めたのは約6年前。いろいろな仕草をしている江頭さんを1枚の風景に合成し、江頭さんがひしめきあっているようなビジュアルを作成した。「これはかなり笑えるんじゃないかと、どうしてもやってみたくなった」と、同社の広告として高岳に大型看板を掲出。デザイン関係者のみならず多くの通行人にインパクトを与えた。
その後も通常のグラフィックの仕事と並行して、江頭さん、エスパー伊藤さん、温水洋一さん、高須クリニック院長などといった、個性派のタレントを起用した同社オリジナルのビジュアルやグッズを製作。2006年末に「ヴィレッジ・ヴァンガード」10店舗で、同社制作のポストカードを試験的に販売したところ反響が大きく、昨年春からはアイテム数を増やし、本格的に全国の店舗で取り扱いを開始したという。
こうした動きについて同社の中井社長は「もともとデザイン事務所のスタンスは、クライアントありきだが、それと並行して、消費者の反応がダイレクトに伝わってくる動きをしたかった」とし、「『クリエーティブメーカー』として、名古屋でのポジションを確立し、全国にテリーファンクプロダクツを発信していきたい。有名ショップのロゴマークのように、テリーファンクプロダクツのロゴマークを多くの人に認知してもらえれば」と話す。
江頭2:50さんの起用を決めたことについては、「インディーズでありながらゴールデンタイムにテレビ出演していること、嫌われているかもしれないけれど認知度は高く息が長いことが素晴らしいと思う。そういうタレントはなかなかいない。インディーズとメジャーが組み合わさった彼のスタンスは、テリーファンクプロダクツのそれと近いのではと思った」ことからだという。
ヴィレッジ・ヴァンガードでの販売については、「バカバカしいデザインだが、ちゃんとニーズがある。買い物=アミューズメントだと思っているので、楽しい無駄遣いを喚起させたい」と話す。2月末には音楽のインディーズレーベル立ち上げも予定している。