38店参加-本のイベント「ブックマークナゴヤ」、開催準備進む

覚王山の古本カフェ「cesta」で行われた「BOOKMARK NAGOYA」のミーティングの様子

覚王山の古本カフェ「cesta」で行われた「BOOKMARK NAGOYA」のミーティングの様子

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 2月9日~3月2日に開催を予定している本のイベント「BOOKMARK NAGOYA(ブックマークナゴヤ)」に向けてのミーティングが1月18日、覚王山の古本カフェ「cesta(チェスタ)」(名古屋市千種区末盛通1)で行われた。

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 「BOOKMARK NAGOYA」は、「本と街の魅力を再発見しよう」と名古屋の書店、カフェ、雑貨店など38店舗が参加し、同時多発的にイベントを行うもの。長者町のアートブックショップ「YEBISU ART LABO(エビスアートラボ)」(名古屋市中区錦2、TEL 052-203-8024)の岩上さんが中心となり企画された。

 ミーティング参加者は、岩上さんのほか、同じく「YEBISU ART LABO」の黒田さん、「リブロ名古屋店」(中区栄3)・辻山さん、「cesta」(千種区末盛通1)・山守さん、本山の古書店「シマウマ書房」(千種区四谷通1)・鈴木さんと、名古屋のフリーペーパーマガジン「SCHOP(スコップ)」・編集担当者の6人。

 当日は、「スタンプラリー」企画についての打ち合わせが入念に行われた。スタンプラリーは、参加者が各店を巡りスタンプを集めると懸賞に応募することができるもの。同企画は、各店の常連客などに他店舗のアナウンスを行うことで、「ここにもこんな店があったのか」といった発見を新たにしてもらうための大切な企画だという。

 ミーティングでは、「プレゼントはどうするか」「プレゼント応募時の記入欄には何を書いてもらうか」「参加店の目印は?」といった内容が議題に上がった。「一般参加者がどのような感想を持つのかを知り、来年につなげていきたい」と、印象に残ったこと、気になったことなどを書く「コメント欄」を、スタンプラリーの台紙に盛り込むことも新たに決めた。

 各店舗の担当者が集まって顔を合わせて話し合うことで、新たな発見、問題点などが浮かび上がり、着実に消化されていく。ともすれば競合店ともなりうる同業者だが、互いが手を取り合い「名古屋の街を盛り上げ、本の魅力を再発見してもらおう」という共通の気持ちを持ち、名古屋の大小さまざまな書店がひとつになり、大きな動きを起こそうとしている。

 「シマウマ書房」の鈴木さんは「イベントの規模からすると、1年くらい時間をかけて企画した方がいいとは思うが、今回は昨年の10月にイベント開催が決定したため、いろいろと大急ぎで準備を進めている。ふたを開けてみないとわからないことも多い」としながらも、「各店がこれまで、集客の面で苦労したり、店舗のPRの仕方について悩んでおり、それぞれが漠然と『何かやりたい』と思っていたところに、ブックマークナゴヤの企画が持ち上がったため、賛同してくれる書店が多かったのでは」と話す。

 各店の共同企画はスタンプラリーのほかにも、各店の店員が本を推薦する企画「とっても好きな人に本を贈って、名古屋を本のある街にしよう!プロジェクト」も行う。各店のスタッフが「誰かに贈りたい本」をテーマに数冊の本をセレクト。選書された本は100冊にものぼり、コメント付きのリストを作り配布する。参加店は「丸善」「旭屋書店 名古屋ラシック店」「リブロ 名古屋店」「三省堂書店(高島屋店/テルミナ店)」「紀伊国屋書店 名古屋名鉄店」「ちくさ正文館」など12店舗。各書店にはコーナーを設け、リスト内の本10~15冊を並べる。

 各担当者の同イベントに対する期待は高い。名古屋勤務になって約1年半という「リブロ 名古屋店」の辻山さんは「名古屋は他のエリアと比べると、本に限らずアートなどの目に見えないものに対するプライオリティーが低いという現状はあるかもしれない。しかしそれらを求めている人はとても多く、キャパシティーの広い街であるとは感じている」とし、「本は個人的なもの。どの書店に行っても同じ品ぞろえなのはつまらない。個人に対して深く刺さるような店舗、楽しみ方を見いだしていきたい」と話す。

 主催の岩上さんは「間口は広く、中身はディープ。幅広い年齢の人に楽しんでもらえれば」と意気込む。

名古屋の書店やカフェが参加する「本」の共同イベント初開催(名駅経済新聞)BOOKMARK NAGOYA

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