プレスリリース

【調査】中堅社員の”理想の職場文化” 1位は「チームワーク重視」

リリース発行企業:ALL DIFFERENT株式会社

情報提供:




累計13,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞崎大輔)および「人と組織の未来創り(R)」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所(R)は、2024年12月に社会人5年目以上の役職がついていない中堅社員(*1)800人に対し意識調査を行いました。本リリースでは、中堅社員の「理想の職場」に関する調査結果を公表いたします。

( *1) 本レポートでは社会人5年目以降35歳未満の役職がついていない社員を指し、「ミドルキャリア」とも記載
背景
「育成の空白地帯」といわれる中堅社員は、既に経験豊富で自立していると判断され、指導や育成に対する優先度が低くなりがちです。当社が中堅社員に実施した調査結果(*2)によると、中堅社員の成長に役に立った会社の良いところとして、「職場の雰囲気・文化」が2年連続トップに挙がりました。このことからも、中堅社員は「職場の雰囲気・文化」に支えられて働いていることが推察できるでしょう。
そこで、中堅社員は、実際にどのような文化を理想と考えているか、「理想の職場の文化」を掘り下げました。



(*2)
2023年中堅社員の意識調査(効果的な成長支援の取り組み編)https://www.all-different.co.jp/download/all/news_20240305.pdf
2024年中堅社員の意識調査(成長実感編)https://www.all-different.co.jp/app/uploads/all/news_20250311.pdf

調査結果の詳細
1. ミドルキャリアが理想とする職場の文化、「チームワークを重視する文化」が最大に
まずは、社会人5年目以上の役職がついていない中堅社員(以下、「ミドルキャリア」と記載)に対して、どのような雰囲気・文化のある会社で働きたいと思うか、14個の職場文化の項目から複数選択してもらいました。

結果、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が31.4%と最も高い割合となりました。次に、「多様な考え方や働き方を尊重する文化」が18.3%、「成果や効率などパフォーマンスを重視する文化」が17.4%と続きました。

一方、特に割合が低くなった項目には「伝統や従来の手法を重んじる文化」(5.3%)、「お客様を第一に、常に外向きな文化」(7.0%)、「階層構造が明確にあり、上司に指示を仰ぎながら確実に業務を進める文化」(8.1%)があがりました。(図1)



2. ミドルキャリアが現在働いている職場の文化、「チームワークを重視する文化」が最大に
次に、ミドルキャリアが現在働いている職場は、どのような文化であるかを質問しました。

結果、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が28.5%と最大の割合となりました。次に、「努力やプロセスを重視する文化」が18.0%、「成果や効率などパフォーマンスを重視する文化」が16.3%と続きました。(図2)



3. 職場の文化を[理想]と[現実]で比較、「多様な考え方や働き方を尊重する文化」が最大の差
ミドルキャリアの理想の職場の文化と、現在働いている職場文化をみてきましたが、それらに差があるかを調べました。

結果、[現実]が[理想]よりも低く、最も差が出た項目は「多様な考え方や働き方を尊重する文化」で、9.0ポイントの差がありました。次に、「職位や部署を超えてフィードバックし合うフラットな文化」が3.8ポイント差で続きました。理想の職場文化だと考える“多様性やフラットさの受容”に対して、現実は及んでいないと考えるミドルキャリアが多いことがわかりました。(図3)



4. 今の会社で働き続けたい人、「チームワークを重視する文化」がある会社で働いている割合が最大に
最後に、ミドルキャリアが、現在勤務する会社で働き続けたい意向と、現在働いている企業の職場文化に、どのような関係があるか比較しました。

まず、現在の会社で働き続けたいか質問したところ、「働き続けたいと感じる」は14.6%、「どちらかといえば働き続けたいと感じる」は41.0%、が「どちらかといえば働き続けたいと感じない」は28.8%、「働き続けたいと感じない」は15.6%でした。

「働き続けたいと感じる」「どちらかといえば働き続けたいと感じる」と回答した人を勤続意向者、「どちらかといえば働き続けたいと感じない」「働き続けたいと感じない」と回答した人を離職意向者として分類すると、勤続意向者は55.6%、離職意向者は44.4%の割合となりました。(図4)



次に、ミドルキャリアが現在働いている企業の職場文化を、勤続・離職意向別に比較しました。

結果、勤続意向者の現在の職場文化は、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」が36.4%と最大の割合となりました。この割合は、離職意向者よりも17.8ポイント高く、約2倍でした。次に、「成果や効率などパフォーマンスを重視する文化」が20.0%、「高い目標に向かい、切磋琢磨して成長する文化」が15.1%と続きました。

一方、離職意向者の現在の職場文化は、「努力やプロセスを重視する文化」が25.6%と最大となり、次に、「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」(18.6%)、「伝統や従来の手法を重んじる文化」(12.1%)と続きました。(図5)




まとめ
ミドルキャリアが成長の役に立った会社のいいところとして「職場の雰囲気・文化」が最大の結果となったことより、本レポートでは、実際にどのような職場の雰囲気・文化を理想としているかを調査しました。

結果、「チームワークを重視する文化」を理想とする割合が最も高くなりました。また、今の会社で働き続けたいと考える人は、現在働く企業の職場文化は「チームワークを重視する文化」があると答える割合が高くなりました。

なお、現在働いている職場文化と、理想とする職場文化を比較したところ、理想よりも現実の割合が低かった項目は「多様な考え方や働き方を尊重する文化」「職位や部署を超えてフィードバックし合うフラットな文化」などとなりました。「伝統や従来の手法を重んじる文化」「厳格なルールやプロセスがあり、規律を重んじる文化」は、理想と異なると捉えられている傾向も明らかとなり、近年のミドルキャリアは、従来のルールや方法論に縛られるのではなく、世の中の動きに対して柔軟に対応する文化を好む傾向にあることが見受けられました。

考察 <チームワーク重視の文化を構築するためのポイントとは>
本調査より、中堅社員が理想とする職場の雰囲気・文化は「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化」であることが明らかになりました。

VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)時代において、ビジネス環境がますます複雑化する中、個人の力だけではなく、チーム全体の協力が不可欠です。チームメンバーが持つ知識やスキルを結集させ、連携して取り組むことで、効果的な解決策やイノベーションが生まれます。そのため、多くの中堅社員はチームビルディングの重要性を強く実感しているといえるでしょう。

■チームビルディング力を高めるポイント
チームビルディング力を高める取り組みを検討する際には、「タックマンモデル」(チームの発展段階を示すモデル)の4ステップをベースに考えるとよいでしょう。

(1)形成期:お互いのことをあまり知らない状態
チームのビジョンや目標・課題を、メンバーが具体的にイメージできるように伝えましょう。また、メンバー間の関係を築くための取り組みも進めてください。例えば、以下のような取り組みが考えられます。
 ・メンバー同士がお互いを知る場をつくる(自己紹介など)
 ・経験を共有する場をつくる(成功事例の発表、個人の振り返りの共有など)
 ・全員で実行できる約束事を決める(Thank Youカード、ランチ会など)

(2)混乱期:チームのビジョンや目標・課題解決の方法を模索する段階
形成期で明らかになった課題や解決方法を模索していく中で、メンバー同士が仕事に対する姿勢や考え方で衝突することも想定されます。この段階では、衝突を抑えるのではなく、それぞれの率直な意見を出し合い、お互いをより深く理解することがチームビルディングで重要なポイントです。メンバーの状況や考え方を踏まえたうえで、チームとしての活動方針や役割分担の設定や見直しも進めます。

(3)統一期:チームとしての行動規範や役割分担が形成される時期
混乱期を乗り越える段階で、チームとしての課題を解決する方法やメンバーの特性が理解され、チームとしての活動方針やメンバー同士の役割分担が定まり、チームとしての機能が徐々に発揮されます。

(4)機能期:チームとして機能し、成果を創出する段階
チームが一丸となって目標達成に向けて活動をします。メンバー同士の役割を統一期の状態で固定化するのではなく、目標達成状況や各メンバーの活動状況を継続的に把握し、状況に合わせて活動方針や役割分担の見直し、変更もしましょう。

■ベースとなる個人力の強化
互いに協力し合うための前提として、メンバーの個人力を高める取り組みも進めましょう。例えば、傾聴力・読解力を向上させることで、情報の受け取りがスムーズになり、誤認や誤解を減らし、チームビルディングがより効果的になります。課題解決に向けて話し合う際には、論理的思考(ロジカルシンキング)、批判的思考(クリティカルシンキング)など一定の思考力も必要です。また、仕事の進め方においても、チーム内での共通のやり方があると、スムーズな連携が可能になります。個人力を高めてチーム内に共通言語を作るための取り組みとして、同じeラーニングや研修をチームメンバーの複数名で同時に受講することも効果的です。




ALL DIFFERENT株式会社
事業開発推進本部 
コンテンツマネジメント部 部長
河合 司真子(かわい・しまこ)



事業会社を経てALL DIFFERENT株式会社(旧トーマツイノベーション/ラーニングエージェンシー)に入社。研修講師とコンサルタントを兼務し、サービスの企画・開発、研修講師育成、中堅~大企業に対して研修の企画・提案および実施などをはじめとした人材育成支援に従事。その後、サービスの企画・開発部門のリーダーとして、アセスメント・サーベイ、対面研修、オンライン研修などの新サービスを企画・開発。研修講師育成のリーダーとしても活動。研修講師としては公開講座や企業内研修等で、管理職研修を中心に年間100回以上の研修を実施。
調査概要

ラーニングイノベーション総合研究所
人と組織の未来創りに関する様々な調査・研究活動を行っている当社研究機関。データに基づいた組織開発に関する解決策を提供。

ALL DIFFERENT株式会社
組織開発・人材育成支援を手掛けるコンサルティング企業。
人材育成から、人事制度の構築、経営計画の策定、人材採用までの組織開発・人材育成の全領域を一貫して支援。

《沿革》
2006年 トーマツイノベーション株式会社として人材育成事業を開始し、業界初や特許取得のサービスを多数開発・提供
2019年 株式会社ラーニングエージェンシーとして、デロイトトーマツグループから独立
2024年 ALL DIFFERENT株式会社へ社名変更

代表取締役社長 眞崎 大輔
本社所在地   〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-7-1 有楽町 ITOCiA(イトシア)オフィスタワー 15F(受付)・17F・18F
支社      中部支社、関西支社
人員数     316名(2024年4月1日時点)
事業      組織開発支援・人材育成支援、各種コンテンツ開発・提供、ラーニングイノベーション総合研究所による各種調査研究の実施
サービス    定額制集合研修「Biz CAMPUS Basic」/ライブオンライン研修「Biz CAMPUS Live」/ビジネススキル学習アプリ「Mobile Knowledge」/ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」/IT技術習得支援サービス「IT CAMPUS」/デジタルスキル習得支援サービス「DX CAMPUS」/管理職アセスメント「Discover HR」「Competency Survey for Managers」/人事制度構築支援サービス「Empower HR」
経営計画策定支援サービス「Empower COMPASS」/転職支援サービス「Biz JOURNEY」ほか
URL       https://www.all-different.co.jp/corporate

▼ALL DIFFERENT株式会社では事業拡大に伴い、採用活動にも力を入れています。
新卒採用 https://newgraduates.all-different.co.jp/
中途採用 https://career.all-different.co.jp/

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