PBETの開発背景とは

株式会社FAST LINK(本社:熊本県熊本市)は、2025年11月1日に救急救命士養成学校向けeラーニング「PBET(Paramedic Basic Education & Training)」を正式にリリースしました。
本教材は、1,000名を超える現役救急救命士の声をもとに開発された、現場で即戦力として活躍できる救命士を育成するための次世代型教育プラットフォームです。
株式会社FAST LINKは、これまでに全国の1,000名を超える現役救急救命士に対して、オンライン教育を通じた指導・研修を行ってきました。
現場で求められる判断力や実践力を育成する独自の教育設計を強みとし、救急救命士の継続教育分野において確かな実績を積み重ねています。

80.9%が学校の授業に不安を感じていた
93.7%が卒業後、現場活動に不安を感じていた
FAST LINKでは、全国の現役救急救命士を対象に教育ニーズの実態調査を実施しました。
その結果、80.9%が「学校での授業内容は現場活動に不十分だった」と回答。
さらに93.7%が「卒業後の現場活動に不安を感じた」と答えました。
また、92%が「救急現場に即したeラーニングがあれば即戦力になる」とし、98%が「かなり受講したい」と強い関心を示しました。

救急救命士の90%以上がeラーニングでの学習を希望
加えて、「学校に求める教育内容」としては、
1位:救急現場臨床推論(論理的思考力)
2位:現場で使える初期評価方法と考え方
3位:現場で使える効果的な問診方法と考え方
これらが挙げられました。

現役の救急救命士としてどんな授業や教育を学校に求めますか?
これらの声を受け、株式会社FAST LINKは、これまでに全国の1,000名を超える現役救急救命士にオンラインで教育・指導を行ってきた実績をもとに、現場の知見と教育工学を融合した次世代型教材「PBET」を開発しました。
PBETは、第一線で活動する救急救命士たちが「現場に出る前に学生が学んでおくべき」と感じている内容を体系化し、実際の救急現場で必要となる判断力・思考力・行動力を段階的に養えるよう設計されています。
PBET導入のメリット「教育の現場はこう変わる」

PBET導入後のBefore&After
PBETを導入することで、救急救命士養成教育の現場は大きく変わります。
従来は「現場活動に不安を感じる学生が多い」「教員の時間的リソースが限られ、個別指導が十分に行えない」といった課題がありました。
PBETでは、在学中から救急現場を想定した学習を行うことで、学生は現場に即した判断力・対応力を身につけることができます。
また、教員の皆様は、PBETの教材や進捗管理機能を活用することで統一された教育内容をもとに授業を展開でき、学生一人ひとりの理解度や進捗を可視化した充実した個別サポートが可能になります。
結果として、現場で通用する優秀な救急救命士の育成が実現し、学校の教育評価や新規入学希望者の獲得にも大きな影響を与えることが期待されます。
PBETの主な特徴

PBETの導入メリット
1.現場活動を見据えた教育設計
PBETは、救急現場で求められる「判断力」「対応力」を育成するため、実際の症例や現場事案をベースにしたケーススタディ形式で構成されています。従来の知識暗記型教育とは異なり、学生が「自ら考え、現場で行動する力」を育てることを重視しています。
2.インストラクショナルデザインに基づいた効果的な教材設計
eラーニングと聞くと「動画教材」や「動画を見るだけ」のような構成をイメージする方も多いですが、PBETでは「インストラクショナルデザイン」の理論やモデルを取り入れ、学習者が理解・応用・定着までを自然に身につけられるように設計されています。
教材構成は全20章・260本以上の動画・49種類の課題・数多くのケーススタディ教材から成り、総コンテンツ数は500を超える圧倒的なボリュームです。特に、ゲーミフィケーションやストーリーナラティブの要素を採用し、学生は学習に没入できるように設計されています。
「どの順番で、どのように、どれだけ学ぶか」を緻密に設計し、知識の習得から実践への橋渡しを効果的に行います。
3.進捗の可視化と個別支援を可能にする学習管理機能
学習管理システム(LMS)上で学生の進捗や理解度をリアルタイムに可視化でき、教員はそのデータをもとに適切なサポートを提供可能です。
また、成績管理機能を通じて学生の理解度を測定し、オンラインであっても個別の学習支援を実現します。
4.教員・学生・学校すべてに成果をもたらす導入効果
PBETは学生の即戦力化を支援するだけでなく、教員の負担軽減と授業の質向上を両立させます。
学校にとっては教育成果の向上がブランド価値と入学者増加につながり、PBETの導入が学校経営全体の強化につながることが期待されます。
コンピテンシー(職務遂行能力)を基盤とした教育設計

PBETにおけるコンピテンシー
PBETにおけるコンピテンシー
PBETは、単なる知識習得ではなく、救急救命士として現場で求められる「コンピテンシー(職務遂行能力)」を中心に据えた教育設計を採用しています。
教材のすべてが「どの能力を、どのレベルまで習得すべきか」を明確に定義した上で構成されており、学習者は自らの成長を“職務に必要な力”の観点から段階的に確認できます。
このアプローチにより、PBETは「知識を持つ学生」を育てるだけでなく、現場で即戦力として機能する人材を体系的に育成します。
指示を待つのではなく、状況を読み取り、自ら判断し、行動できる――そうしたプロフェッショナルとしての力を、在学中から育むことを目的としています。
導入校の声「教えるから寄り添う教育への変革」
PBETを導入した学校の教員に、導入前後の変化について伺いました。現場教育の課題、学生の変化、そしてPBETがもたらした教育効果について、率直な声を紹介します。
「PBET導入前、救急救命士養成教育の現場では、現場で求められる臨床推論力と学校教育との間に大きなギャップがありました。
知識を実際の判断に結びつけられず、場当たり的な行動になってしまう学生も多く、教員として一人ひとりに対応する時間の確保が難しいという課題がありました。
導入後、学生の学びは大きく変化しました。
質問の質が明確に向上し、「なぜそう判断するのか?」という思考のプロセスが見えるようになったのです。グループワークでも自然と根拠に基づいた議論が生まれ、学生同士が学び合う文化が形成されています。
特に印象的だったのは、現場実習中の学生が「これはA(気道)ではなく、C(循環)を先に判断すべき状況だと思います」と明確に優先順位を口にした瞬間です。机上の知識が、現場での判断と行動に変わった象徴的な出来事でした。
PBETは単なる教材ではなく、“考える救急救命士”を育てるための教育システムです。基礎的な理解と判断訓練をPBETが担うことで、教員は「教える時間」を「学生一人ひとりのつまずきに寄り添う時間」へと転換できるようになりました。
教育は「環境」で決まります。PBETは、学生の特性に関わらず、誰もが質の高い思考トレーニングを繰り返せる学習環境を提供します。未来の現場に確かな判断力を持つ救急救命士を送り出すために、「全員の学びを、全員の力に変える仕組み」として強くおすすめできる教材です」
学生の声 ― 学びが“現場で使える力”に変わった
PBETを受講した学生へのアンケートでは、学習体験に対する高い満足度と成長実感が示されました。

学生へのアンケート結果
学生へのアンケート結果
まず「やりがい」については、92%の学生が「かなりやりがいがあった」と答え、残りの8%も「あった」と回答しています。学びの過程そのものに価値を感じていることがわかります。
また、「満足感を得られましたか」という問いに対しては、全員が「かなり満足した」と回答しました。

学生へのアンケート結果
学生へのアンケート結果
さらに、「学校には今後もPBETの導入を続けてほしいか」という質問では、93%が「強くそう思う」と答え、継続を強く望む声が多数を占めました。
「全国の救急救命士学生はPBETを受講すべきだと思うか」という質問には、96%が「強くそう思う」、4%が「そう思う」と回答しており、PBETが学習者の間で確かな信頼と支持を得ていることがわかります。
学生からは「学ぶことが目的ではなく、“現場で使える力”を意識できるようになった」「授業だけでは理解しきれなかった判断の流れが、PBETで整理できた」といった声が寄せられています。
これらの結果は、PBETが単なるオンライン教材ではなく、学生の主体的な学びと職務意識の形成に大きく寄与していることを示しています。
資料ダウンロード・お打ち合わせのご案内
PBETの詳細な教材構成や導入校の事例、サポート体制などをまとめた資料を、公式サイトより無料でダウンロードしていただけます。
また、導入をご検討中の学校・教育機関様には、オンラインでのお打ち合わせも常時受け付けております。
救急救命士教育の質を高めたい、現場で通用する実践教育を取り入れたいとお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
資料ダウンロード・お問い合わせはこちら
(※学校の教員の方に限らせていただきます)
公式サイトはこちら
■当社について

株式会社FAST LINKについて
株式会社FAST LINKは、教育工学とインストラクショナルデザインに基づく設計力を強みとし、教育機関や企業向けにeラーニング構築支援事業を展開しています。学習効果を最大化する教材設計から運用までを一貫して支援し、教育の質と仕組みづくりの両面から組織の成長をサポートしています。
また、救急救命士教育事業においては、オンラインで延べ1,000名以上、対面指導を含めると累計3,000名を超える救急救命士への教育実績を有しています。現場経験に基づいた教育設計を通じて、全国の救急救命士養成学校や消防本部の教育改革に取り組んでいます。
代表は、アメリカ心臓協会(AHA)G2020日本語版テキストの翻訳メンバーなどを務め、救急教育と教育設計の両分野で専門的な実績を持ちます。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社FAST LINK PBET運営事務局:佐方
Xアカウント:@PBET_paramedic
PBET公式サイト:https://pbet.fastlink-s.com/
企業サイト:https://fastlink-s.com/