株式会社久米設計は、当社が基本設計・設計監修・工事監理・性能検証を担当した「愛知県環境調査センター・愛知県衛生研究所」が空気調和・衛生工学会コミッショニング賞を受賞したことをお知らせします。大成建設と高砂熱学との共同受賞となります。
撮影:エスエス名古屋
【受賞者コメント】
本施設は、愛知県が『環境首都あいち』にふさわしい最先端の省エネルギー・創エネルギー技術を導入した「公共施設で全国トップクラスのZEB(Nearly ZEB)の達成」を目標と定めた建物です。ZEBの達成を確実にするために愛知県はコミッショニング(性能検証)を導入しました。性能検証は久米設計を中心に大成建設や名古屋大学の協力体制の基に遂行され、設計時から施工時および運用段階に至る種々の検証と改善を経て、建物の運用開始4年後にnet ZEBの実現と大幅なCO2排出抑制を達成しました。
継続的な性能検証を実行してnet ZEBを実現したことが今後の性能検証の普及に繋がると共に、カーボンニュートラル実現に重要なプロセスであることを示した点が空気調和・衛生工学会から評価され、今回のコミッショニング賞の受賞に繋がったと思います。データの収集と整理や、施設運営と性能向上に尽力頂いた多くの方々に感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。(空気調和・衛生工学会 正会員)
【建築概要】
名称:愛知県環境調査センター・愛知県衛生研究所
所在地:愛知県名古屋市北区辻町字流7-6
建築主:愛知県
基本設計・実施設計監修・監理・性能検証:久米設計
実施設計:大成建設
施工:大成建設中部支店
(建築)大成建設
(電気)トーエネック
(空調)高砂熱学
(衛生)大成設備
延床面積:8,147.46平方メートル
階数:地上4階
構造:S
竣工:2020年3月
受賞:第2回空気調和・衛生工学会コミッショニング賞
/ASHRAE2025年コミッショニング部門1位/第10回カーボンニュートラル賞_中部支部奨励賞
【環境設備と性能検証】
空調設備において最も重要な熱源設備には、自然エネルギー(太陽熱と井水熱)とコージェネレーションシステムを組み合わせた革新的なシステムを採用しました。また、次世代人検知センサーによる換気設備と照明設備の省エネルギーシステムを導入しています。
性能検証は、愛知県が発行した企画・設計要件書に記載のNearly ZEB実現へ向けた種々の検証の他、特に本施設のZEB達成に向けた採用技術の取捨選択や適正な容量選定、コージェネレーションシステムおよび太陽熱と井水熱源空調システムや新たに開発された二温水投入型吸収ヒートポンプチラーの機能性能試験、運用段階における熱源システム全体の運転性状の確認とチューニングによる運転性能向上ならびにZEB達成度の評価に着目して実施されました。
【久米設計 ENGINEERING & DESIGN】
https://www.kumesekkei.co.jp/e_and_d/assets/0061/aichi_environmental_research_center.pdf
【会社概要】
株式会社久米設計
「豊かさ」を拓く。私たちは「豊かさ」とは何かを真剣に考える多様な個性の集合体です。地域・人を大切に、未来を見据えた新たな価値を創造していきます。
1932年の創設以来、数多くの都市、建築の設計を手掛けてきました。技術とデザインの融合を追求し、人と社会への貢献を目指す企業です。本社を東京都江東区潮見に構え、社員数約650名(約450名の資格を有する専門家)を擁し、国内外の幅広いプロジェクトに取り組んでおります。持続可能な社会の実現へ、技術とデザインで貢献してまいります。
URL:https://www.kumesekkei.co.jp/
所在地:東京都江東区潮見2-1-22
代表取締役社長 藤澤進
【久米設計Instagram】
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