松坂屋名古屋店(名古屋市中区栄3、TEL 052-251-1111)南館8階のマツザカヤホールで現在開催されている、漫画家・赤塚不二夫さんの作品展「追悼 赤塚不二夫展 ギャグで駆け抜けた72年」の閉幕が今月5日に迫った。昨年8月に松屋銀座で開催された同展は、名古屋に続き山形や札幌など日本国内を巡回する。
2008年8月に72歳で亡くなった赤塚不二夫さん。「ギャクの帝王」として親しまれ、「おそ松くん」「ひみつのアッコちゃん」「もーれつア太郎」「天才バカボン」など数々の人気漫画を世に送り出してきた。同展では初期作品から代表作まで、原画やプライベート写真など約250点の展示作品を通して赤塚さんをしのび、その独創的な世界を紹介している。
会場デザインは、赤塚さんと親交が深かった愛知県出身のブックデザイナー・祖父江慎(そぶえしん)さんが担当。「赤塚不二夫を面白く・楽しく魅(み)せる」をテーマに、祖父江さんならではの感性で、趣向を凝らした展示を展開している。
並ぶ数々の原画作品からは、修正ペンの跡や切り貼りした原稿、ペンの筆跡など赤塚さんの作業の跡を感じることができる。会場内にはミニシアターも設け、「天才バカボン」などの懐かしの映像も上映。中高年の男性らが声を出して笑いながら映像を楽しむ姿も。また同展のために各界の著名人や人気漫画家らが、イヤミの「シェー」をテーマに寄稿した作品を展示するスペース「シェー!の部屋」も展開。著名人の中には、黒柳徹子さん、所ジョージさん、テリー伊藤さん、ピエール瀧さん、ザ・クロマニヨンズ、デーブ・スペクターさんなどのほか、漫画家も、鳥山明さん、やなせたかしさん、高橋留美子さん、水島新二さんなどそうそうたる顔ぶれが並ぶ。
「来場者は40~50代を中心とした層がとても多い」と担当者。会場に来ていた70歳の女性は「昔子どもと一緒に赤塚さんの漫画を見ていたので、とても懐かしい。今子どもは40歳になっているけれど…」とほおをゆるめる。
併設するミュージアムショップでは約450アイテムのグッズを販売している。主な商品は、展覧会図録(1,995円)、バカ田大学てぬぐい(950円)、バカ大ノート(315円)、ウナギイヌドラ焼き6個入り(1,050円)、缶バッジセット(1,890円)、ポストカード(157円)など。
入場料は、一般=800円、高大生=500円、中学生以下無料。開催時間は10時~19時30分(入場は閉場の30分前まで、最終日は18時閉場)。