日本舞踏の西川流が1945(昭和20)年から毎年行っている「名古屋をどり」が9月6日から中日劇場(名古屋市中区栄4)で幕を開けるのを前に、8月18日、西川流三世家元・西川右近さんら黒紋付き姿の出演者約50人が中日ビル(同)1階でビラを配りながらPR活動を行った。
年名古屋の中心街が焼け野原となった終戦直後に始まり、今年で65回目を迎える「名古屋をどり」。「舞台の大衆化」を目的に日本舞踊を「興行」として定着させ、日本舞踊の魅力をより広い層にアピールしてきた。
PR活動当日はあいにくの雷雨に見舞われ、当初予定していた同ビルから栄広場までの「おねり」を急きょ中止に。ビル1階のロビーで行き交う人々に「名古屋をどり」をPRした。
家元の西川右近さんは、「毎年『名古屋をどり』は新しい要素を加えることを意識している。200年前の笑いと今の笑いはやはりポイントが違う。新作も古典的なものを比較しながら、両方楽しめるのが『名古屋をどり』の魅力」と説明する。65回目を迎えることについて、「日本の記念ごとはだいたい5の単位で行うので、65回目もきりがいい数字と思われるかもしれないが、私どもは回数の数字は関係なく、毎年新たな気持ちで取り組んでいる」と振り返る。「日本舞踊は誰でも楽しんでもらえるよう、難しさを感じさせてはいけないと思っている。より身近に感じてもらい、より多くの人に楽しんでもらえれば」と期待を込める。
開演時間は、昼の部=12時~、夜の部=18時~。9月11日まで。チケットなどの詳細はホームページで確認できる。