名古屋グランパスが「鯱城ホール」(名古屋市中区栄1)で1月15日、2016年シーズンの新体制発表会を開催し、新加入選手の発表などを行った。
約700人のファン、サポーターの前に久米一正社長が登壇。「グランパスは昨年から『愛されたいクラブ宣言』を発信し、皆さまにスポーツを通じて元気と笑顔を届けられるよう活動してきた。今シーズンはグランパスのOBでもある小倉隆史GM兼監督が就任。彼なら必ずグランパスに新しい風を吹き込んでもらえると確信している。2016年は大きな改革に向かって本格的にチャレンジをしていく。チームのスローガンは『信頼』。皆さま方と真摯に向かい合って信頼を勝ち得るために、全力を尽くしていく。小倉新監督にパワーを注入していただきたい」とあいさつした。
続いて中林尚夫専務が「愛されたいクラブ宣言」の内容と生まれた理由をあらためて紹介。「グランパスでひとつになる幸せ」を目指すというクラブの方針を発表した。
小倉GM兼監督が登壇すると会場から大きな拍手。「昨年、GM補佐としてグランパスに戻ってきた時にクラブから強く言われたのは、グランパスのスタイルを作ってほしい、ということだった。今、スタイルを確立したいとの思いは一層強くなっている」と意気込んだ。
小倉GM兼監督は、目指すサッカースタイル、チームとして徹底する原理原則、選手に求めるメンタリティーなどに分けて、丁寧にチームのコンセプトを解説。「自分の言葉で表現すると『5人目まで連動するサッカー』。3人目までは良く言われるが、そのさらに2手先まで考えて組織的に動くサッカーを目指す。スタミナ、アジリティー、協調性など日本人選手が誇れる武器で、連動するサッカーを突き詰めていく。グランパスのスタイルを確立して、これが日本サッカーの目指すべき道だというくらいの志でチームを作っていきたい」と目標を語った。
その後、今シーズンの新ユニフォームやサポートソングを発表。新入団の和泉竜司選手、高橋諒選手が、新デザインのユニフォーム姿でサポーターに自己紹介。さらに新外国人選手のシモビッチ選手ら3人や、新加入の明神智和選手ら5人がステージに上がり、グランパスでの活躍を誓った。引き締まった表情で意気込みを語る選手が多い中、安田理大選手は「僕の心は名古屋に染まっています。昨日はみそ煮込みうどんを食べてデザートにシロノワール、今日はレクサスに乗ってきました。そして控室でUCC上島珈琲を飲みました。これぞグランパスでひとつになる幸せ」と名古屋名物を散りばめたトークで会場を笑顔に。「信頼してください、勝ちますから」と呼び掛けると、大きな拍手に包まれた。
最後に小倉GM兼監督は「この選手たちと皆さんの信頼を勝ち得るように頑張っていきたい。皆さんの感動と笑顔でグランパスが一つになれればと思っている。今年一年温かい応援をお願いします」と呼び掛けた。
J1リーグ2016シーズンの名古屋グランパスは、2月27日のジュビロ磐田戦(ヤマハスタジアム)で開幕。ホーム開幕戦は3月6日のサンフレッチェ広島戦(豊田スタジアム)。