松坂屋名古屋店(名古屋市中区栄3)は11月20日、大規模リニューアル第1弾の本館4階をリニューアルオープンした。
本館3階~8階(屋上を含む)と北館6階・地下1階の合計面積約2万7000平方メートルを対象とする同店過去最大規模のリニューアルを行う同店。本館4階は8カ月ぶりに営業再開するという。
同フロアと11月29日にオープンする本館3階について、同フロア担当者の城戸憲吾さんは「同質化と長く言われ続けた従来の百貨店婦人服のフロアの考え方から、新たなファッションのフロアに大きく変えた」と話す。
4階中央には「セントラルステージ」と名付けたゾーンで新規導入19ブランドの商品を扱う。海外のコレクションにも出品するブランドやこれから海外シーンを目指す日本発デザイナーズブランドのアパレルやジュエリーに加え、アート作品を扱う、3つのカテゴリーを編集した、大丸松坂屋百貨店が運営する新しい取り組み。ジュエリーゾーンにはブライダルリングやファッションリングなど13ブランドを並べる。「ファッションだけでなく、アートやアート雑貨も楽しんでフロアを回遊してほしい」とさん。
セントラルステージ以外のフロアは全32ブランドのうち新規導入14ブランドが出店する。ラインアップは、東海地区初出店のファッションブランド「コラム」「コルコバード」「シクラス」、馬具メーカーの技術を活用して作る百貨店初出店のバッグブランド「シゼンドウ」など、ジュエリーブランド「ヨン」「ブランイリス」など。アパレル商品の価格帯は5万円~40万円程度。
城戸さんは「年々、ラグジュアリーブランドを利用する年齢層が30代~40代くらいまで広がっている。サステナブル時代でもありいい物を大切に長く使いたいというニーズも高い。ラグジュアリーブランドのバッグに似合うような洋服などを提案できるようになるなど、ブランドがかなり増えるため満足度が高まるのでは」と期待を寄せる。
休憩スペースはフロアごとに設定したコンセプトに基づいて地元のアーティストや素材を起用したオリジナル家具などを設置する。4階は春日井市の特注木製品メーカーが愛知県産ヒノキで作った椅子を置く。松坂屋にゆかりのある「松」と「カトレア」を調合して作った香りの演出も行う。このほか「一面だけの美術館」がコンセプトの装飾「ウォールミュージアム」を設置する。
今後のリニューアルオープン予定は、インターナショナルブティックが並ぶ本館3階と、酒売り場とレストランが並ぶ北館地下1階=11月29日、フロア全体をアート空間にリニューアルする本館8階=12月10日。