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国際芸術祭「あいち2025」がプログラム全体概要を発表 参加アーティストは61組に

愛知芸術文化センターで行われた国際芸術祭「あいち2025」の記者会見。フール・アル・カシミ芸術監督(右から2人目)がプログラムの全体概要を発表した

愛知芸術文化センターで行われた国際芸術祭「あいち2025」の記者会見。フール・アル・カシミ芸術監督(右から2人目)がプログラムの全体概要を発表した

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 国際芸術祭「あいち2025」の記者会見が5月30日、愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)で行われ、プログラムの全体概要が発表された。

五十嵐大介さんによる国際芸術祭「あいち2025」キービジュアル

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 同芸術祭は「灰と薔薇(ばら)のあいまに」をテーマに、9月13日~11月30日の79日間にわたり開催される。会場は名古屋市の愛知芸術文化センター(東区東桜1)、瀬戸市の愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか。

 アーティストは61組が参加。現代美術展は54組が作品を展示、パフォーミングアーツは9組が上演する。

 会見では各アーティストの展示場所や作品内容を紹介。メイン会場となる愛知芸術文化センターでは、多くの作品が展示される。インドネシア出身のムルヤナさんは、展示室の入り口で大型のインスタレーションを発表予定。東京都出身でニューヨークを拠点に活動する杉本博司さんは、大きなサイズの写真を使用した作品を展示する。ハワイ出身のソロモン・イノスさんは、子どもたちと協力して新しい壁画を制作する。

 瀬戸市では、瀬戸市美術館や瀬戸市新世紀工芸館ほか、旧日本鉱泉、旧瀬戸市立深川小学校など市内各所で作品を展示する。

 パフォーミングアーツは、主に愛知県芸術劇場で展開。9月13日~15日のダンスカンパニー「ブラック・グレース」の「Paradise Rumour(パラダイス・ルーモア)」を皮切りに、11月28日~30日のコンゴ民主共和国出身のフォスタン・リニエクラの「My body, my archive(マイ ボディ・マイ アーカイブ)」まで、世界初演となる新作や日本初演の作品を上演する。名古屋市内のクラブや愛知県陶磁美術館の芝生広場を会場にした作品も上演予定。

 芸術監督のフール・アル・カシミさんは「できるだけ多く、今まで芸術祭に足を運ばなかった人にも来てほしい。普段はビジュアルアートを展示しないような、さまざまな場所を使って美術展を行う。アーティストたちの新しい観点、新しい息吹をこのイベントに吹き込みたい。しっかりと準備ができているので、非常に楽しみにしている」と語った。

 「世界で戦争や紛争が続く中で、現代美術、芸術祭にできることは」との質問には、「今この瞬間にも戦争があり、とても長い間続いている状況。芸術家は、見えないものを可視化することができ、メッセージを送ることができる。この芸術祭が始まるまでに少しでも状況が良くなり、戦争を象徴する『灰』が少なくなり、『薔薇』が増えることを願っている。芸術祭は、希望に対して、芸術家が連帯性を持って世界にメッセージを投げかけていくもの。私たちは平和や人間性についてメッセージを届けていきたい」と話した。

 現代美術展のチケットは前売り券を発売中。価格は、フリーパス(会期中、各会場に何回でも入場可)=一般3,000円、学生(高校生以上)2,000円、1DAYパス(当日に限り各会場に何回でも入場可)=一般1,800円、学生(高校生以上)1,200円(いずれも中学生以下は無料)。

 パフォーミングアーツのチケットは7月12日に発売予定。

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