本をテーマにしたイベント「ブックマークナゴヤ2011」が3月19日、栄、名駅、本山エリアを中心に始まった。イベントへの参加店舗や団体は約50を数える。
開催は4回目。イベントを取り仕切きる岩上杏子さんは「『本』と『本屋』の魅力の再発見、個性ある名古屋のお店巡りをきっかけに、名古屋という街を楽しんでほしい」と話す。「お客さまから『今年もこの時期が来たのね』『昨年も随分回ったよ』と声をかけていただけるようになった。イベント自体、だいぶ認知されてきたようだ」。
これまでの3回を踏まえ、「他の地方のブックイベントの主催者との交流も経て、ブックマークナゴヤのありようのようなものは、私の中では少しずつ変わってきている」と岩上さん。「イベントに参加する店も、本屋だけでなく雑貨店、カフェなど幅広い。本はあくまでキーワードにすぎない。もちろん、それが本である必要性も感じている。変わってきたというよりは、そういうことだった、と分かったという感じ」とも。
期間中、さまざまな会場でトークイベントなどを行う。主なトークイベントは、漫画家、コラムニストのしまおまほさんと作家の吉川トリコさんが繰り広げる「ときめきガールズトーク 夢見るころはすぎない」(3月27日)、文筆家の甲斐みのりさんとライターの大竹敏之さんが名古屋の宝物と喫茶店について話し合う「ナゴヤの 喫茶店×たからもの」(4月9日)、平安堂書店の今泉正光さんとちくさ正文館の古田一晴さんによる「書店の流行と不易について」(4月10日)など。
今回初めて、「文化のみち」(東区)を会場に5つの展示企画を行う。「今回、撞木館、長屋門、二葉館という3つのスポットで展示を行うことによって、ぶらぶらと散策を楽しみながらブックマークナゴヤの企画を見ていただける。近くに正文館書店本店もあり、いくつかのトークイベントも行う。こうした形で、名古屋の魅力あふれる場所を訪れるきっかけづくりになれば」。
「ブックマークナゴヤがお祭りを行うのではなく、それぞれの店がそれぞれ頑張っていて、ゆるやかなつながりとして、日常にあるものになることが一番の理想。それでも、時にはお祭りも必要かも」。
4月10日まで。