大須の演劇ホール「七ツ寺共同スタジオ」(名古屋市中区大須2、TEL 052-221-1318)で5月14・15日、同スタジオ専属市民劇団「猫足ウィローズ」の旗揚げ公演「オン・ザ・レインボウ」が上演される。
同劇団は同スタジオが広く市民からの参加を募集し、昨年4月に結成した劇場専属劇団。「19歳以上の健康な男女」という以外の入団資格は一切無い完全先着制の募集に集まったメンバーは8人(1人は休団中)。芸能活動をしている経験者から全くの演劇初心者まで、プロフィールはさまざま。職業も僧侶やショップ経営者など多彩だ。
構成・演出は同劇団のディレクターで、長年にわたり演劇ワークショップを開いてきた「ジャコウネズミのパパ」さん。演劇に対する社会のニーズは高いと話す。「ワークショップには現役の俳優以外にも多くの方が参加してくれている。せっかく興味を持ってもらったのに、そこで終わりなのは無責任だと感じたことが結成の大きな理由」と振り返る。ワークショップに来なくなった人が他劇団に入っていることが何度もあり、残念な思いをしたという。
結成から約1年。旗揚げ公演「オン・ザ・レインボウ」は、脚本家が書いた台本を役者が演じる演劇ではない。「団員に『人生年表』を書いてもらい、そこから取り出した事柄をエチュード(即興演劇)で演じてもらうことを繰り返してきた。1年かけてじっくり積み上げてきたものでシーンを作り、1本の演劇にしている」とジャコウさん。「世にある市民劇団とは全く違うアプローチの演劇。虚構ではなく、団員それぞれの人生からにじみ出るものを題材に選び、熟成させた舞台」と作品の見どころを語る。
開演は、14日=19時30分、15日=15時。入場料金は、一般=2,000円、学生=1,500円(当日券は500円増)。問い合わせは七ツ寺共同スタジオ・今井さん(TEL 080-5291-0078、Eメール nekoashi@nanatsudera.org)まで。