名古屋・栄の百貨店「丸栄」(名古屋市中区栄3)の「栄屋上農園」で1月19日、栽培しているプチヴェールの収穫祭が行われた。主な運営は、JAあいち尾東、NPO法人「久屋・エコまちネット」、名古屋商科大学。
同園は、JAあいち尾東が新野菜「プチヴェール」の特産化とPRを進めるために、「丸栄」の屋上で鉢植え栽培しているプロジェクト。「名古屋でプチヴェールの認知度を上げるためには、丸栄の屋上は絶好の場所」と話すのは、JAあいち尾東の中川さん。丸栄の広報担当・山中さんは、「百貨店にとっても、環境への取り組みや緑化は重要な課題であり、屋上の空いたスペースに農園をつくることは当社のニーズにも大変マッチしていた」と振り返る。
この日は、プチヴェールの収穫体験や試食、餅つきなどが行われ、昨年の500人を上回る、約800人の来場者が集まった。JAあいち尾東のマスコットキャラクター「いなほちゃん」も参加し、尾東地域の特産品のPRや販売も行った。「子どもの農業体験にもなり、楽しかった」「普段は野菜嫌いな子どもがプチヴェールは食べてくれた」という来場者の声も。
「昨年の夏に植え付けを行ったプチヴェールを収穫でき、楽しかった。いい体験になった」と話すのは、同園のプチヴェール栽培に参加した学生スタッフのリーダーで、名古屋商科大学の母里(もり)さん。同グループの副リーダー・後藤さんも、「大学では座学ばかりだが、JAの方と一緒に作業ができて、勉強になった。植物が育つ喜びも体感できた」と、笑顔で話した。
今後の屋上活用について、丸栄の催事担当・星野さんは「時代の流れとともに閉鎖的になってしまった屋上スペースを、地域社会の企業や団体と一緒に連携して有効活用できればと思う。今回の収穫祭は、餅つきなども好評で、小さいお子さまにも楽しいイベントとなった。次年度も行うことができれば」と、次回に期待を寄せる。