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大須に「オタク油絵」専門店-オーダーメードで手描き油絵も

店頭に立つ代表の林涛さん

店頭に立つ代表の林涛さん

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 大須商店街・新天地通沿いの第一アメ横ビル(名古屋市中区大須3)1階に、「オタク油絵」専門店「ギャラリー絵顔」(TEL 052-684-4353)がオープンし、約3カ月がたった。運営するのは同年設立の小林商事で、主に中国産工芸品を取り扱う商社(本社=香港)の日本法人。同店が日本での商談窓口となっている。

戦国武将風のオタク油絵

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 同社では、著作権が切れたものなど知的財産権の絡まない世界的名画や、イラスト投稿サイト「pixiv」で上位ランキングされたイラストレーターの作品を、同社の製作現場がある中国福建省アモイ市の工房で手描き油絵として複製し、同店で販売している。現在10人ほどのイラストレーターが同店に協力しており、描き手は日本の女子高生や中国人、ベトナム人などさまざまだ。複製に当たって、同社からイラストレーターに利用料を支払っている。

 同店の売りはアニメ絵を題材とした油絵の販売。珍しい題材のきっかけについて、社長の林涛さんは「油絵といえばお客さまは中高年というイメージ。若者にも油絵の良さを知ってもらいたい。油絵は100年くらいの耐久性があるし、普通の印刷物と比べてクオリティーも高い」と話す。

 かつて南山大学大学院に2年間留学した経験を持つ林さんは、大須に出店した経緯について「大須は中日本におけるオタク文化の聖地。元気が良い街」といい、「従来のアニメ絵は印刷物がほとんどだが、こちらの店では印刷とは違い、プロの画家による手描きなので一点物。オタク油絵はアニメグッズとしてとても希少性がある」と売りを語った。

 林さんの出身地である中国アモイ市は「世界の油絵の18%を生産する世界第2位の油絵生産拠点。アモイには画家や画商などが約2万人もいる」という。生まれ故郷の身近な商材を使い、「約2年前からこの構想を持っていた。今回ようやく日本で実現すべく出店することができた」と思いを語った。同店では既製商品を販売するだけでなく、オーダーメードによる手描き油絵を取り扱っているのも特徴。

 「日本に留学したときに日本のものづくりの面や日本式のサービスが良いと感じた。日本に追い付けるよう『MADE IN CHINAのイメージ改善』にも関われれば」という同社。現在、イラストレーターやアニメ関係の版権を持つ企業・出版社の協力も求めている。価格は1枚=2~3万円程度。

営業時間は、平日=10時~19時、土曜・日曜=10時~20時。火曜定休。

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