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名古屋能楽堂で「演能空間」-宝生流能楽師・和久荘太郎さん主宰

能楽師の和久荘太郎さん

能楽師の和久荘太郎さん

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名古屋能楽堂(名古屋市中区三の丸1、TEL 052-231-0088)で9月22日、宝生流(ほうしょうりゅう)能楽師の和久荘太郎さんが主宰する個人演能会「演能空間(えんのうくうかん)」が開催される。

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 和久さんは、横浜市生まれ名古屋市出身で1974(昭和49)年生まれ。東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽宝生流専攻を卒業。大学在学中に宝生流18世宗家・宝生英雄さんの内弟子となる。現在は、東京・名古屋・大阪を主に、全国の舞台に出演するほか、能楽普及のための講演や能の稽古(個人指導)も行う。

 初めての個人演能会を名古屋で開催することについて、和久さんは「私を無償の愛で育ててくれた、名古屋の能楽界。感謝の気持ちで錦を着て帰り、この公演を立ち上げました」と笑顔で話す。

 同会の幕開けは宝生流20世宗家・宝生和英さんによる舞ばやしから始まり、能やしまい(はやしのない能)、辰巳満次郎さん・河村総一郎さんの一調(謡とはやしの一騎打ち)や名古屋市出身の狂言師・野村又三郎さんによる狂言も行われる。

 今回の見どころについて、「私が舞う能『船弁慶(ふなべんけい)』は、一人二役で静御前(しずかごぜん)と平知盛(たいらのとももり)の幽霊という全く違う人物を演じるところに面白さがある」と、和久さん。同作は、平安時代末期に活躍した源義経とその愛人・静御前、義経の従者で武蔵坊弁慶、平清盛の息子で武将の平知盛といった歴史上人物が登場する演目。

 「(後半には)竹でできた簡素な船の作り物が出ただけで(義経たちが)大海原に出帆したことを表し、はやしとあい狂言(船頭役)によって、荒波を乗り切る様をリアルに演じると、いつの間にかお客さまは、怒涛の中に引き込まれていく」

 来場者に向けては、「初めて能をご覧になる方にこそご来場いただきたい、という思いから、曲もショー的な要素が強くて親しみやすい『船弁慶』を選択した。無料のイヤホンガイドをご活用いただいてお楽しみいただければ」と呼び掛ける。

 開演時間は14時(13時開場)。チケットは、S席=8000円、A席=7000円、B席=6000円、自由席=5000円、学生席=2000円。ホームページで予約できる。

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