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栄にコーヒーショップ「トランクコーヒー」―新しいコーヒー文化の旗艦店として

オーナーの鈴木さん

オーナーの鈴木さん

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 栄の桜通り沿いに8月1日、コーヒーショップ「TRUNK COFFEE(トランクコーヒー)」(名古屋市東区泉2、TEL 052-325-7662)がオープンした。

店舗の外観

 店内は、赤を基調としたタイル張りのカウンターや、デンマークで買い付けてきたというヴィンテージの家具や食器が並ぶ北欧(ほくおう)調の雰囲気。店舗面積は15坪。席数は店内18席、テラス10席。

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 オーナーは鈴木さんと田中さんとの共同経営。2人とも旅行が好きで、店名の「トランクコーヒー」にも由来する。「旅立ちのときはスーツケースに荷物を詰める。さあ、これから出発するぞという気持ち。トランクには、木の幹や胴体、幹線という意味もある。新しいコーヒー文化の発信者として、この店が旗艦店になって展開していきたい」と鈴木さん。ロゴマークは、デンマークのグラフィックデザイナーによるもので、シンプルなデザインと色使いが特徴。

 「デンマークのコーヒーのおいしさや、カフェに集まった人々が会話を行って人と人とがつながる場所であるデンマークのカフェの存在意義に共感した」。鈴木さんは、コーヒーを学ぶために、バリスタの世界チャンピオンが最も多いと言われるデンマークに移住。コペンハーゲンのコーヒーショップで1年半ほど働いた。「そこでは、カフェが生きているようだった。高い品質や技術は当たり前で、コーヒーに愛を入れることを教わった。どんなものを作るときも愛情を持って取り組む姿勢を大切にしている」と振り返る。

 帰国後、渋谷のカフェで約2年間勤め、名古屋に出店した。鈴木さんは「自分の店を出すなら名古屋だと思っていた。雑誌に名古屋のコーヒー店が掲載されないのは、お得感にとらわれて、コーヒーを楽しむ文化がないのでは。新しい文化の1つとして、おいしいコーヒーを伝えたい。『名古屋はすごい』と言わせたい」と力を込める。

 メニューは、エスプレッソやコーヒー、コーヒーを使ったカクテルやクラフトビールなどのドリンク30種類とフード10種類。「エアロプレス」という抽出方法のコーヒー(450円)がおすすめで、テークアウトのコーヒー(300円)も。

 コーヒー豆は、季節によって異なる産地のものを用意。その時に一番おいしいものを好みに合わせて提供する同店では、来店客と会話しながら、コーヒー豆の生産国や抽出方法を紹介。「ケニアなど、赤道直下で標高が高く、火山があるようのところが産地。品質には日当たりなども関わってくる。コーヒー豆の違いから、その国や生産者のことも伝えることができれば」

 店内ではコーヒー豆の焙煎(ばいせん)販売も行う。「浅く焙煎することで豆の特徴を味わうことができる」という。ほかにも、岐阜の陶磁器販売会社との共同制作によるカプチーノカップや「毎日使っていて楽しい」食器やコーヒー器具も販売する。「コーヒーを通じて地域産業にも協力できれば」と話す。

 同店で働くスタッフについては、「バリスタに憧れて、バリスタになりたいと思うひとが増えたら」と若手育成にも力を注ぐ。「コーヒーに興味を持つ若者の働く場所がないように思うので、プロのバリスタとしてコーヒーと向き合って、案内できるように、誇りを持って仕事をして活躍できる場所になれば。若者が新しい店をつくり、そこから新しい文化も広がっていく」とも。

 初日のオープニングパーティーは、開始後2時間たっても店外の行列が絶えないほどの盛況ぶり。東京のカフェでバリスタとして働く勇介さん(20代男性)は「新しいサードウェーブのカフェが名古屋にできたと聞いて、来店した。今までにないコーヒーが斬新で、楽しみ」と話す。友人と来店した富美子さん(30代女性)はケニア産のコーヒーを飲んで「花の香りがするフルーティな感じ。飲みやすい」と笑顔を見せた。福岡から来店した綾子さん(30代女性)は「今までにないカフェが名古屋にできた。いろんなひとが出入りして、コミュニティが広がっていきそう。さまざまな分野のアーティストと絡んで、どんどんおもしろくなりそう」と期待を寄せる。

 「いろんな方面からコーヒーを楽しんでもらいたいので、コーヒーに関わることを何でもしていきたい。名古屋に新しい文化をつくりたい」と意気込む鈴木さん。「おいしいコーヒーが当たり前のように飲める場所を提供したい。いらっしゃる方は家のような感覚で好きに使ってください。人と人とのつながりができていくような場所になれば」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は、平日7時30分~20時(金曜は22時まで)。土曜9時~22時。日曜9時~18時。

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