栄の中日劇場(名古屋市中区栄4)で9月2日、日本舞踊西川流の舞台「第68回名古屋をどり」が開幕した。
二世家元の西川鯉三郎さんにより終戦直後の1945(昭和20)年から始められた同公演。約70年にわたり御園座、中日劇場など名古屋を代表する劇場で、日本舞踊と舞踊劇の上演を続けている。
今回は西川千雅さんが四世家元を襲名して初めての開催。自ら全体のプロデュースを担当し、二部制から三部制への変更やイヤホンガイドの導入など、構成から観劇の環境作りまで、さまざまな新しい試みを行った。
午前中から始まる第一部は西川流の舞踊家たちによる踊りや長唄、清元の舞台。第二部では西川流総師・西川右近さんと千雅さんによる新旧家元の親子共演の舞台「かさね」や、岐阜芸妓(げいぎ)組合による踊りなどが上演された。
第三部は鯉三郎さん、右近さんと歴代の家元が演じた舞踊劇の代表作「仇ゆめ」を20年ぶりに再演。千雅さんが主役の「壬生野の狸(たぬき)」を演じ、舞踊を披露した。そのほか、舞踊家や名妓連による踊りなどを上演。最後に出演者がステージに登場し、華やかなフィナーレで初日の幕を閉じた。
開演時間は第1部=11時、第2部=14時30分、第3部=18時。料金はS席=6,480円、A席=3,780円。今月6日まで。