画家の河野ルルさんが4月10日、海外への放浪旅行をまとめたエッセー「絵を描くことに恋をして」を出版した。出版社は桜山社(名古屋市瑞穂区中山町5)。
河野さんは名古屋在住の画家で、昨年開催されたアートフェア「UNKNOWN ASIA ART EXCHANGE OSAKA 2017」で日本人初のグランプリを獲得。今年行われた「第37回大阪国際女子マラソン」の大会メインビジュアルに起用された。名古屋市内では千種区池下のカフェ「アペリオ」や北区の「さかい動物病院」などで壁画を作成。絵本作家としても「ちいさないきもの」「うみのいきもの」「ウニャコロピン?」の3冊を出版している。
同書は2015年に会社を辞めて単身、約1年間の海外放浪旅行に出掛けた河野さんが、アジア、ヨーロッパ、中米などで出会った人々との交流や、絵を仕事にしたいとの思いが生まれるまでを回想し、帰国後に「絵描き」として生きる日々を、豊富な写真と絵を交えて書いている。
河野さんは「以前出版した絵本や海外放浪をした私のプロフィルに、桜山社の江草社長が興味を持っていただいた。ともに瑞穂区在住なので交流する中、これまでの道のりをエッセーにまとめることを勧められた。旅行中に撮った約2000枚の中から掲載する写真を選び、出会った人々を思い起こしながら約1年かけて書いていった」と出版の経緯を話す。
表紙イラストは描き下ろしで、エッセーが書き上がる時期に取り組んだ作品。「羽が花になって飛んでいるクジャクのように、自分ももっと楽しい絵を描いて人に元気を振りまけたらと思っている。そのクジャクを壁に描いている自分の姿を描いた」と話す。
河野さんは読者に向け「やりたいことがあるなら、やった方がいい。私の場合は、我慢せずに踏み出したら、楽しいことが待っていた。この本を読んだ人が、やりたいことに向かって一歩踏み出そうと思ってもらえたら、とてもうれしい」と呼び掛ける。
仕様は四六判、176ページ(口絵8ページ)。価格は1,512円。