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防災ボードゲーム「いえまですごろく」増刷へ クラウドファンディングで資金募る

「いえまですごろく」開発者の本多由季さん

「いえまですごろく」開発者の本多由季さん

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 「ボウサイをデザインする」をコンセプトに、防災の普及啓発活動をしている「yamory(ヤモリ)」(名古屋市中区栄3)が5月26日、日本赤十字社愛知県支部と共同開発した小中学生向け防災ボードゲーム「いえまですごろく」の第3版を増刷するプロジェクトを進め始めた。

「いえまですごろく」をプレーする子どもたちの様子

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 同商品は小学校4年生から中学生を対象とした「学校の授業で使える防災教材」として開発したもの。2016(平成28)年の販売以降、全国の小中学校で実際に使われている。駅やショッピングモールなど、子どもたちが普段滞在する場所で被災したというシチュエーションからゲームがスタートし、家に無事にたどり着くことを目的として進めていく。すごろくのマスには「ケガをする」「間違った情報により強制的に別の場所へ移動させられる」など被災時に起こりうる出来事や、「救助をする」などプレーヤー同士の協力がないとゴールできないといった内容のマスがちりばめられている。

 初版と第2版(合計2000個完売)は自費制作し、販売することで回収したが、今回はクラウドファンディングを活用する。yamory代表の岡本ナオトさんは「多くの個人や企業の方が、防災教育に関わりたい、貢献したいと思っている。しかし関わり方が分からず、何も行動できずにいる。そういった方々の『関わりしろ』を作りたいと思い、クラウドファンディングを活用することにした。2000個がすでに完売している実績のある商品にたくさんの方々に関わってもらえるとうれしい」と期待を寄せる。

 今回は企業からの支援があった場合、その企業の「社名」「施設や商品のイラスト」がすごろくの盤面に描かれる協賛プランも用意。「例えば野球場を運営する会社が支援をした場合、『娯楽施設』というマスにグラウンドや球場名が掲載されるといった具合」(岡本さん)。「最近では防災を授業で教える学校も増えている。教え方も分からず、良い教材も手元にない先生たちも、この商品で助けることができれば。学校や先生にもメリットがある」とも。

 クラウドファンディングの募集期間は7月22日まで。支援額の目標は150万円。1円でも目標額に達しなかった場合はプロジェクトが不成立になる方式で、その場合は増販もなくなる。

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