ヒルトン名古屋(名古屋市中区栄3)は6月1日、マイボトルやマイカップ持参者に向け飲料水を無料提供する「ウオーターステーション」を始めた。
プラスチックペットボトルの利用を減らし、プラスチック廃棄物の削減を促す目的。ヒルトン名古屋独自の取り組みだと言う。同ホテル広報担当者は「名古屋の夏は暑いので、熱中症予防のためにも水分補給してほしいという思いも込めた」と言う。
同ホテルは2018(平成30)年7月にレストランやルームサービスで使うプラスチックストローを廃止し、希望者には紙製のストローを提供する取り組みを始めた(ストローの取り組みは国内のヒルトン全体で実施)。担当者は「最初は戸惑うゲストもいたようだが、約1年が経ち、今では違和感なく紙製ストローを使っていただいている」と話す。そのほか、客室や宴会場で使うプラスチックボトルのミネラルウオーターもリサイクル可能なガラス瓶のものに置き換えて、年間で24万3000本のプラスチックボトルを削減した。客室内のランドリーバッグも布製バッグに差し替えた。
ウオーターステーションは、1階の「カフェ 3-3 アーティサンスイーツ&ベーカリー」に設置。利用希望者が持参したマイボトル、マイカップ、タンブラーなどに、スタッフを通じて飲料水を提供する。カフェの営業時間(6時30分~22時)以外は、1階フロントで対応し、24時間提供する。宿泊やレストランなど同ホテルの利用がなくても飲料水の提供は受けられる。
6月1日に取り組みを発表以降、社内でも基本的にペットボトルの持ち込みをやめる動きが始まったという。「ヒルトン名古屋はもともと、環境に対する取り組みが熱心。プラスチックストロー廃止に続き、客室からできるだけプラスチック製品を減らしリサイクル可能なものに置き換えている。ほかのホテルや企業にも、同様の考え、取り組みをするきっかけになれば。認知度を上げ、少しずつでもペットボトルが減らせられたら」と話す。