名古屋市営地下鉄伏見駅近くの「錦二丁目」エリア(名古屋市中区錦2)で現在、歩道空間に客席を設置し飲食などを楽しめるようにする取り組み「ナゴヤアウトサイドシートストリート in錦二丁目」が展開されている。
新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店などの支援のための名古屋市の道路占用緩和制度を活用して実施する取り組み。「3密の回避」など「新しい生活様式」の定着に対応するために普段は客席として使えない歩道を期間限定で使えるようにする。
同企画は錦二丁目まちづくり協議会と同エリアの「まちの運営」を手伝う会社「錦二丁目エリアマネジメント」(錦2)が手掛けたもの。今回はカフェ、酒場など5店舗で実施し、店舗前の歩道に椅子とテーブルを置きテラス席を作った。まちぐるみの活動であることを表現するために、占用範囲には錦二丁目まちづくり協議会で進める取り組み「都市の木質化」に伴い作った木質ポールを設置した。
同社社長の名畑恵さんは「オープンエアーで食事できるのは気持ちよさそう。カフェ前の席でベビーカーを揺らしながらコーヒーを飲む利用者に声を掛けた道行く人がそのまま一緒にコーヒーを飲むシーンを見かけた」と話す。名畑さん自身もテラス席で食事をしていると声を掛けられたり、掛けたりするほか、知人を見掛けたら「そのまま1杯」という流れになることもあるという。
もともと同エリアで飲食店を営み、現在は同社の一員である阿部充朗さんは「にぎわい創出の目的で実施。今回は話がしやすい間柄の店に声掛けし協力いただいた。まちの飲食店と当社の取り組みの第一歩のような感じができたのでは」と話す。
名畑さんは「人の営みが道に見えるようになると、まちも活気づく印象を受けた。人が風景を作っていると改めて思った」とも。
実施エリアや店舗は錦二丁目エリアマネジメントのホームページなどで確認できる。11月30日まで。