名古屋栄三越(名古屋市中区3)にある老舗写真室「天野写真室」(名古屋三越写真室)が現在、映画「おもいで写眞(しゃしん)」の公開を記念し、「名古屋おもいで写眞プロジェクト」の希望者を募っている。名古屋の映画情報サイト「シネアナゴヤ」との共同企画。
映画「おもいで写眞」は、名古屋市出身の熊澤尚人監督によるオリジナルストーリーで、1月29日に公開された。劇中では、主人公が年配者に「遺影写真の撮影」ではなく「素敵(すてき)な思い出のある場所での撮影」と持ち掛け、撮影を始める。「おもいで写眞」をきっかけに生まれる年配者同士の交流や、忘れていた思い出と再会する様子を描く。
「天野写真室」は1946(昭和21)年に開業。現在は、名古屋栄三越5階で「名古屋三越写真室」として写真館営業を続けている。
同写真室が映画のストーリーや取り組みに感銘を受けたことをきっかけにプロジェクトが生まれた。「あなたの素敵な思い出のある場所で写真を撮ります」をキャッチコピーに、映画さながらに、若い頃の仕事場や現在の趣味、大切な人との思い出の場所などでの写真撮影の希望者を募る。撮影は同写真室のプロカメラマン・天野雅也さんが担う。
対象は東海エリア在住の65歳以上で、家族や友人による代理応募も可能。応募に添えられる内容・エピソードなどを基に、企画事務局のスタッフが企画趣旨に最もふさわしい「おもいで」を1つ選ぶ。同企画担当者によると「この応募がきっかけで親の知らなかった思い出やエピソードを聞くことができたという声も寄せられている」と話す。
撮影可能エリアは名古屋から日帰り可能な場所で、撮影時期は3月~5月の平日。撮影した写真を受け取ることができる。応募は専用応募フォームで受け付ける。
「この企画を機に、自分の大切な思い出を振り返り、当時の気持ちを思い出してこれからの人生を笑顔でパワフルに過ごしてもらいたい。家族の会話が増えることも期待する」と担当者。
応募期間は2月22日まで。