旧名古屋城天守閣の金のしゃちほこを象った菓子「元祖 鯱(しゃち)もなか」の発売100周年を記念したキャンペーンが12月5日から、展開されている。
同商品は、1907(明治40)年に御園町(現在の御園通)で創業し、戦後、現在の場所に移転した老舗菓子店「元祖 鯱もなか本店」(名古屋市中区松原2)の看板商品。1921(大正10)年に販売開始したが、詳しい発売日の記録はないという。現在は本店のほか、駅の売店や百貨店などで名古屋土産として販売している。
3代続いた同店だが後継者がおらず、閉める方向で縮小に向かっていた中、新型コロナ禍の影響でさらに売り上げも落ち込んだ。専業主婦だった長女の古田花恵さんが夫の憲司さんと共に、「残さなければ」と受け継ぐことを決意し、8月に花恵さんが社長に就任した。
花恵さんは「私たちが店を継がなければ100周年を迎えることなく『元祖 鯱もなか』はなくなっていた。今は大変な状況の真っただ中だが、店を残すことができ『元祖 鯱もなか』の100歳をお祝いできたことを本当にうれしく思う」と話す。
11日9時から、本店で通常119円でばら売りしている同商品を100円で販売(なくなり次第終了)。13時~13時30分は、営業中の本店からインスタライブを初めて行い、花恵さん、憲司さん夫妻が裏話を披露するほか、チャットで募集する質問に答える。そのほか、菓子セットを進呈するプレゼント企画なども実施する。
本店の営業時間は9時~17時30分(日曜・祝日は17時まで)。