「島村楽器 名古屋パルコ店」が12月4日、名古屋パルコ（名古屋市中区栄3、TEL 052-264-8316）東館5階から南館6階に移転しリニューアルオープンした。

弦交換などの工具を貸し出す「レンタル修理ブース」の様子

　フロア全体が同店の店舗。店舗面積は約280坪で、以前に比べ約1.3倍広くなったという。楽器、アクセサリー、楽譜などの販売のほか、リペア、音楽教室などを展開する。販売点数は約8000点。基本的にどの楽器も試奏ができるという。同社独自の資格を有した各ジャンルのアドバイザーが利用客をサポートする。

　約30のメーカー、700種類弱を用意するアコースティックギター・エレキギターの売り場は、湿度を管理し、「常に状態のいい楽器を用意する」（店長の福山響さん）という。同社のギターアドバイザーがギター工房を訪ねてオーダーした、1点ものの商品も販売する。「力を入れている」というエフェクターのコーナーでは、同社担当者と設計者が音質機能や色などこだわりを詰めて作った商品などが並ぶほか、音を視覚化し、波形で見えるコーナーも展開。

　デジタル機器を集めたゾーンには、配信機器のほか、フィンガードラム、シンセサイザー、スピーカー、ヘッドフォン、「テレワークでも需要が高まっている」というマイクなどが並び、一角にはデジタルで音楽制作を行う機器を集めたコーナーを展開する。そのほか、ボックス状の防音室を置き、防音設備の体験もできる。

　今回、自分で楽器のメンテナンスができるブースと、撮影ブースを新しく設置。専門スタッフが常駐するギターリペアコーナーに併設する「レンタル修理ブース」（1席）では、弦交換などの工具を貸し出すほか、必要に応じてスタッフが利用者をサポートする。「レンタル撮影ブース」は、照明やバックスクリーン、グリーンバック、スタンド、テーブルなどを設置し、楽器などの撮影ができる。

　利用料金はそれぞれ1時間＝500円。福山さんは「楽器の個人売買のニーズが高まり、より良い状態、魅力的な写真が求められる。当店としてはブース利用を来店動機の一つにしてもらい、お客さまとの接点が生まれれば」と期待を寄せる。

　ギターのスキャン・修正機「PLEK」をギターリペアコーナーに新しく設置。福山さんは「ギターのMRIのようなもので、状態を数値で見ることができる。自身のプレイスタイルに合わせ、感覚だけではなく数字で調整できる」と説明する。

　併設する音楽教室では、ピアノ、バイオリン、トランペット、ギター、ドラムなどが習える。曜日と時間を定めるスクールと、講師がいる時間のうち都合のいいタイミングで参加できるサロンを用意する。仕事や学校帰りなどに通いやすいよう備品の貸し出しを行い手ぶらで通うこともできる。

　福山さんは「地域のお客さまが頼りにしてくれる店でありたい。音楽、楽器のことならどのジャンルでも島村楽器に行ってみよう、と、長く通ってもらえる関係性を作りたい」と意気込む。

　営業時間は11時～20時。