名古屋市でクラフトコーラを販売する「コーノコーラ」が、中区の久屋大通駅近くでクラフトコーラとスパイスカレーの実店舗を開業する準備を進めている。
2021年4月から「名古屋初のクラフトコーラ専門店」として活動を始め、東海地方のマルシェや朝市を中心に出店し、カフェやバーへのシロップの卸売りも行う同店。独自の組み合わせでスパイスを調合し、てん菜糖を加えた無添加のコーラでファンを増やしている。
同店の河野大地さんは「息子が大のコーラ好き。でも、健康のためには飲ませすぎないようにという葛藤があった。そこで、カレー作りに使うスパイスで、無添加のコーラを作ってみることに。もっとコーラらしい味に近づけられないかと研究を続けているうちに、納得できるレシピにたどり着き、商品化に至った」と話す。特に、スパイスの香りをシロップに移す過程が難関だったという。「スパイスをたくさん使えば良いわけではない。それぞれのスパイスによって火入れ具合を調整し、持ち味を引き出している」
コーラナッツや辛味唐辛子、ブラックペッパーを使った「おとなコーラ」と、カフェインレスの「こどもコーラ」の2種類のオリジナルコーラシロップを用意。瓶詰めの希釈用シロップやテイクアウトドリンクを販売する。「スパイスの利いたシロップはさまざまな料理にも活躍する」といい、コーラシロップを味付けに用いた総菜、スイーツも提供予定。
テイクアウトのカレー弁当や、家庭で解凍して食べられる冷凍カレーも販売。「夫婦そろってスパイスカレーが好きで、長年趣味でカレー作りをしてきた。また、高齢者専門の宅配弁当店を営んできたため、健康志向の弁当作りの経験を生かし、だしで下味を付けることで塩分控えめでもおいしいスパイスカレーの開発が実現できた」と河野さん。「カレーは家庭で冷凍すると風味が落ちてしまうが、急速冷凍機を使った温度管理によって、出来たての香りや味を自宅でも楽しんでもらえる」とも。
オープンは6、7月ごろを予定。4月17日までクラウドファンディングも行っている。集まった資金は店舗開業費、製造を行う工房の改装費、専用機械の購入費などに充てるという。