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錦二丁目にまちの拠点「喫茶七番」 路地の先の「会所」にコーヒの香り

カウンターに立つ「錦二丁目エリアマネジメント」の阿部充朗さん(右)、白石恭一さん(中央)、木場友希乃さん(左)

カウンターに立つ「錦二丁目エリアマネジメント」の阿部充朗さん(右)、白石恭一さん(中央)、木場友希乃さん(左)

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 「新たなまちの交流拠点」を目指す喫茶店「喫茶七番」が6月11日、名古屋市営地下鉄「伏見」駅近くの錦二丁目地区にオープンした。運営は町内会・まちづくり協議会・地域の協同組合から成る会社「錦二丁目エリアマネジメント」。

大人のお子様ランチ

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 同店が位置するのは、3月に竣工した商住複合施設「オリマチ錦」の商業エリア。四方の路地からつながる小さな広場に、店の入り口がある。運営を担当する木場友希乃さんは「江戸時代の名古屋の城下町で、街区の中央の空間『会所』がコミュニティスペースの役割を果たしていたことになぞらえ、『現代版会所』のようなオープンスペースとして喫茶店を開いた」と説明。床の升目模様も、城下町の「碁盤割」と呼ばれる町割をイメージしているという。

 広場に面する円形カウンターの天板には、以前にこの地区にあったビル内の施設「アートラボあいち」の壁面に描かれていた川田知志さんによるフレスコ画「ノーサイド」が再利用されている。木場さんは「古いビルの解体後、いつか活用できるのではないかと保管していた。過去と現在をつなぐように、断片化した作品を樹脂で固めてカウンターの形につなぎあわせた」と説明する。

 提供するメニューは、軽食、デザート、ドリンク、11時までのモーニングセットなど。オリジナルの旗を立てた「大人のお子様ランチ」(1,500円)は、「大人もテンションが上がる、ちょっとした幸せを詰め込んだ一皿」(木場さん)。器いっぱいにフルーツとバニラアイスが盛り付けられた「プリンアラモード」(1,000円)は、「固めのプリンのむっちりとした食感がポイント」(同)。コーヒーは「スッキリブレンド」(Sサイズ=ホット・アイス共に400円)のほか、「苦めブレンド」(Sサイズ=ホットのみ450円)などもそろえる。

 店内の席数はテーブル20席程度。加えて、縁側をイメージしたという店内奥の着席スペースや、テラス席も用意する。充電用の電源とフリーWi-Fiを備え、作業しながらの喫茶利用も可能。2階の貸しスペース「スペース七番」には、レンタルキッチンや会議室(要予約)のほか、予約不要で利用できるラウンジ空間を備える。今後は、1・2階の両施設や広場を活用したイベント企画も予定しているという。

 木場さんは「昔からの名古屋の喫茶文化を受け継ぎながら、周辺で暮らす人や働く人が一息つける店へと育てていきたい。たくさんの人との交流が生まれる、『喫茶店以上、公民館未満』の場所になれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は、平日=7時30分~21時、土曜・日曜・祝日=8時~17時。

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