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「やっとかめ文化祭」10周年記念プレイベント 名古屋の芸能文化の魅力伝える

「子HINAGIKU&おどり夢」が出演した日本舞踊のステージ

「子HINAGIKU&おどり夢」が出演した日本舞踊のステージ

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 名古屋ゆかりの文化・歴史・伝統芸能の祭典「やっとかめ文化祭」のプレイベントが10月15日・16日、名古屋市公会堂(名古屋市昭和区鶴舞1)で開催された。

プレイベントで披露された、伝統音楽「長唄」の演奏

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 「やっとかめ文化祭」が今年で10周年を迎えることを記念し、企画された同イベント。両日共に、正面玄関ステージでは長唄や民謡、日本舞踊などの演目が披露された。

 公会堂内の各所では、日本舞踊「西川流」のイベント「名古屋をどりNEO傾奇者(かぶきもの)」も並行して開催され、多くの人でにぎわった。両イベントでディレクターを務めた、西川流四世家元の西川千雅さんは「公会堂の建物全体を使って催しを行うことで、それぞれのイベントに良い相互作用がもたらされたと思う。やっとかめ文化祭にも、新たな層の人たちが興味を持ってくれたのでは」と話す。

 「ナゴヤカブキ スペシャルステージ」には、円頓寺商店街(西区)にある「カブキカフェナゴヤ座」専属の「名古屋山三郎一座」が出演。西川さんは「街ぐるみで新たな文化を生み出している一座。歌舞伎の所作を取り入れたユニークなエンターテインメントを、ステージから届けられた」と振り返る。現役コスプレイヤーとコラボしたプログラム「名古屋個素触伊(なごやこすぷれい)」については、「名古屋はコスプレの聖地といわれている。伝統的化粧法などの古くからの文化と現代文化を組み合わせ、この地域らしいコラボレーションが実現した」とも。

 16日には、集会室で「日本文化の先入観を捨てるススメ」と題した講座も開かれた。講師は、小学館のウェブメディア「和樂(わらく)web」編集長のセバスチャン高木さん。キャスティングの背景について、西川さんは「面白い切り口とキャッチーな言葉で、日本文化を分かりやすく説明できる人物。やっとかめ文化祭に新たな刺激を与えてほしいと思った」と説明する。講座後半には来場者も参加する対話の場を設けた。対話に参加した来場者からは「日本文化に興味がない人への伝え方が難しい」などの声が上がり、セバスチャン高木さんは「『和樂web』では、TikTokでのショートムービー配信やPodcastでのラジオ配信など、さまざまな日本文化の入り口をつくっている。こうした発信など、専門家でなくてもできる活動のプレーヤーが増えると良い」と自身の経験を踏まえて紹介した。

 「やっとかめ文化祭」は10月22日~11月13日に開催予定。オープニングは、観覧無料のステージを金山総合駅北口の「アスナル金山 明日なるステージ」で繰り広げる。

 全23日間の会期中は、毎日プログラムを用意。身近な「まちなか」で伝統芸能を披露する「芸どころまちなか披露」(参加費=内容により異なる)、伝統芸能の舞台公演「芸どころ名古屋舞台」(参加費=同)、名古屋の歴史や文化を学ぶ講座「まちなか寺子屋」(参加費=同)、ガイドが案内するツアー「まち歩きなごや」(参加費=1回1,000円)など。申し込み方法はホームページやパンフレットで案内する。

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