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久屋大通公園で「夜さんぽ」 少人数での会話&散歩で思考や感情、整理の機会に

「夜さんぽ」を行う夜の久屋大通公園の様子

「夜さんぽ」を行う夜の久屋大通公園の様子

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 少人数のグループに分かれて話をしながら夜を散歩するイベント「夜さんぽ」が10月23日、久屋大通公園(名古屋市中区)で開かれる。

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 主催は、名古屋市主催のまちづくりプロジェクト「ナゴヤをつなげる30人(第2期)」のメンバーが立ち上げた「Love Life Project」。初開催は3月6日。月に1度のペースで開催し、今回で16回目を迎える。

 活動のきっかけは、メンバーの一人の角羽康平さんが父親を自死で亡くしたこと。「自死遺族の当事者グループで、自身の話をし、他の参加者の話を聞くうちに、悲しむのではなく、父が生きたことをこれからの自分の人生において肯定して生きていきたいと思うようになり、父の自死が自分の一部になっていることに気づいた」と振り返る。「悩みや後悔、悲しみなどさまざまな感情を乗り越えるのではなく、全て大切に生きていきたいと思うようになった」とも。

 運営メンバーは角羽さん含め全3人で、悩んだ経験のある一人の当事者として、「夜さんぽ」を運営。当日は、3~4人のグループに分かれ、運営スタッフも参加者としてグループに加わる。当日発表される「最近あった良いこと」「よく考えること」などのトークテーマに沿い、イベントは進行する。トークテーマは、「今日のお昼ご飯は…」など簡単な内容から、個人の内面により触れることになる内容まで、幅広く設定し、自然に話ができるように工夫する。カウンセラーの意見を受けて作ったルールも取り入れるほか、グループで実施することによってさんぽ・話をするその場の安全性にも配慮するという。角羽さんは「運営する私たちも、そのときどきに悩んでいたことや考えていることを話し、他の人の話を聞いている」と説明する。

 参加者は社会人が中心で、年齢層は20代~50代。角羽さんによると、参加者からは「スッキリした」「温かい気持ちになった」「不思議な空間だった」という趣旨の感想も多く、「夜さんぽで話し、聞くことで、参加者の感情や考えがスッキリするともに、温かい気持ちになれると思う。『ここで話すことで悩んでいることに気がついた』という印象的な感想もあった」(角羽さん)という。

 「コミュニケーションの希薄化、孤独、自殺など、さまざまな問題が叫ばれている社会で、自分の思いを話して、ほかの人の話を聞くこと自体がかけがえのないことだと思う」「話をするためだけに夜の公園を歩くのは、非日常感がありそれだけで楽しい体験。『最近、職場と自宅の行き来しかしてないな』『転勤をしてきて友だちが名古屋にいない』など、そんな人にこそ気軽に参加してほしい」と呼びかける。

 開催時間は18時~20時。さんぽの所要時間は1時間30分程度。参加費は300円。「Love Life Project」のLINE公式アカウント登録の上、参加意思をメッセージで送ると申し込める。

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