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栄で名古屋発2.5次元アクション舞台 伝統芸能、コスプレなど地元の文化が集結

名古屋市青少年文化センターアートピアホールで「可惜夜の泪 Atarayo no Namida」を上演。アクションエンターテインメント集団「RE-act」の手嶋政夫さん(前列左から1人目)が脚本・演出・アクション監督を担当

名古屋市青少年文化センターアートピアホールで「可惜夜の泪 Atarayo no Namida」を上演。アクションエンターテインメント集団「RE-act」の手嶋政夫さん(前列左から1人目)が脚本・演出・アクション監督を担当

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 アクションエンターテインメント集団「RE-act(リアクト)」の10周年記念公演「可惜夜の泪 Atarayo no Namida」が12月9日~11日、名古屋市青少年文化センター(名古屋市中区栄3)アートピアホールで上演される。

舞台「可惜夜の泪 Atarayo no Namida」の稽古の様子

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 リアクトは、俳優、アクション指導などを行う手嶋政夫さんが2009(平成21)年に結成。名古屋を拠点に、舞台やイベント、テレビ番組などでアクション、殺陣のパフォーマンスの披露、指導を行っている。

 「可惜夜の泪」は「名古屋発の2.5次元アクション活劇」をテーマに、アクションや殺陣に加え、アニメやコスプレ、演劇、伝統芸能など、さまざまな文化を調和させる舞台。龍(りゅう)族や妖精、人族が住む島を舞台に、神木とあがめられる龍血樹の儀式をめぐり、多様な登場人物が交錯するファンタジーアクション。手嶋さんが脚本・演出・アクション監督、劇団☆龍(Dragon)童子代表の斎藤美七海さんが脚色を担当する。

 本来は結成10周年を迎えた2019年に公演を予定していたが、コロナ禍などの影響で無期限延期となり、3年越しに実現した。手嶋さんは「2022年にやるなら、今の名古屋のエンタメ業界に元気と勇気、希望や活力など、ポジティブな要素を発信したいと思い、当時よりも作品の規模を拡大した。文化の垣根を取り払った、わくわくする舞台を披露したい」と話す。

 出演者には、名古屋を中心に活動する多彩なジャンルの団体が結集。リアクト、ジェイズプロデュース、B-ST entertainment、名古屋アクションクラブの名古屋のアクション4団体が、会社の枠を超えて共演する。日本舞踊からは、西川流四世家元・西川千雅さん、工藤流四世家元・工藤倉鍵さんが出演。演劇からは、劇団☆龍(Dragon)童子、劇団アルクシアター、劇団スマイルバケーションほかの俳優が出演する。主演は、公式ライバー事務所SHIP!のアイドルユニット「MORE*」のリーダー青木里菜さんが務める。

 手嶋さんは「地元のアクション団体が合同でやれるのが、とてもうれしい。同じアクションでも団体ごとに個性が違うところを楽しんでほしい。演劇と伝統芸能では、せりふ回しなども違い、融合するのが面白い。毎回、互いの文化にドキドキしながら稽古している」と手応えを話す。

 衣装は、アニメ、ゲームなどのコスプレ文化に携わるメンバーが参加。ファンタジックなデザインのウィッグ、衣装を制作した。ヘアメークは、世界コスプレサミット2018日本代表のコスプレーヤーユニット「みおまよ」が担当する。公演当日は、同劇場でイベント会社「COSMEET」との記念コラボ企画を開催。コスプレーヤーのパフォーマンスを行う。

 手嶋さんは「コスプレ文化に出合い、コスプレーヤーたちの衣装を作る情熱、キラキラしたパフォーマンスに引き込まれた。今回のウィッグの全て、衣装の8割が、コスプレーヤーによる手作り。メークも2次元に寄ったアニメを模したデザインにする。格好いい姿で、素晴らしい動きを見せたい」と意気込む。

 幻想的な異世界が舞台だが、物語のテーマは現実社会を反映した内容になるという。「SNSの世界では、本質が伝えられず、本当のことが少数派になれば、大多数の声でうそにされてしまう。コロナ禍で人と直接コミュニケーションを取ることが難しい世の中になり、その傾向はより強まっていると感じる。たくさんの情報を受け取っている今の若者に、自分を持てるようになってほしいと願って作ったストーリー」と手嶋さん。

 「13年続けてきた活動の集大成だが、これからのための舞台。名古屋に2.5次元という言葉を浸透させ、若者たちが夢を追いかけられる土壌をつくりたい。劇場に足を運んで、開いた絵本の中に入るような、非日常な異世界の感覚を味わってもらえたら」と呼びかける。

 開演は、9日=19時、10日=18時30分、11日=17時。料金は、一般=4,800円、学生=4,000円。

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