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錦一丁目の「キティ珈琲店」復活から1周年 20代メンバーが継承・リニューアル

「キティ珈琲店」の店頭に立つ、現オーナーの森田祐介さん

「キティ珈琲店」の店頭に立つ、現オーナーの森田祐介さん

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 20代のメンバーが運営を引き継いだ「キティ珈琲(コーヒー)店」(名古屋市中区錦1、TEL 052-211-5696)が12月2日、再オープンから1周年を迎えた。

昭和の雰囲気を引き継ぐ外観

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 1983(昭和58)年に創業し、37年間営業していた同店。前マスターが体調を崩し、一度は閉店を余儀なくされたが、「東海地方の魅力を伝えたい」という若手が集まる会社「PRORISMOS(プロリスモス)」が継承。リニューアル期間を経て、2021年12月に再び開店した。

 同社代表で現オーナーの森田祐介さんは、三重県出身。名古屋で暮らした後、東京で働いたが、「東海地方には独自の文化や資源があるのに、外に魅力が伝わりきっていない」と感じたという。「地元に恩返しをしたい、架け橋になるような店を作りたいと物件を探していたときに『キティ珈琲店』と出合った。マスターも昔、今の僕と同じように夢を持って店を開き、本当は店を続けたかったという話を聞いて、自分たちの実現したいことにマスターの思いを乗せ、店を継承した」と振り返る。

 地域で愛されてきた店の雰囲気は残しつつ、内装は汚れを落としてDIYで改装。「作業していると、通りすがりの人がよく声をかけてくれた。改装資金を集めるクラウドファンディングには、地元の人も支援をしてくれた」という。

 「ブレンドコーヒー」(450円)は、前マスター直伝。「マスターはコーヒー豆の卸売業をしていたこともあるため、コーヒーへのこだわりが強かった。複数種類のブレンドコーヒー同士をさらにブレンドする独自のレシピを教わって再現した」と森田さん。

 「よりおいしい味」を求め、改良を加えたメニューも。モーニングの「玉子トースト」(ドリンク代+150円)について、森田さんは「塩コショウとマヨネーズのシンプルな味で、卵たっぷり。添えるサラダのドレッシングは、ニンジンをベースにレシピを開発した。新鮮な状態で提供できるよう、ほぼ毎日手作りしている」と話す。「焼きそば」(800円)については、「ソースにだしを合わせているのが特徴。麺を1玉半使い、ランチタイムには小ライスも無料で付けるのでお腹いっぱいになる」とも。今後は、前マスターも作っていたオムライスなどのメニューも増やす予定という。

 森田さんは「昔からの常連の方々が来てくれたのはもちろん、1年間で新しいお客さまも増えた。灰皿は店外に設置し、店内を禁煙にしたところ、若い女性が特に増えたと感じる。今後も、喫茶店という場を通して『ナゴヤカルチャー』を発信したい。東海地方のクリエーター・アーティストなど地元で活躍する人たちを応援するため、店内でイベントや展示会も開催できれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は、平日=9時~20時、土曜・日曜・祝日=8時~17時。営業時間変更や休みの告知はインスタグラムに掲載する。

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