コーヒーの多様性をテーマに自家焙煎(ばいせん)店やカフェと消費者を結ぶ「珈琲(コーヒー)博覧日」が11月2日、久屋大通公園「シバフヒロバ」(名古屋市中区丸の内3)で開催される。
イベントで社会実験として配布するアルミニウム製カップとシートベルト端材でできたスリーブ
自家焙煎店やカフェ店主から成る実行委員会と、会場の目の前にある「FabCafe Nagoya」が主催し、今回で3回目。実行委員で同店店長の甲斐慶太さんによると、初回の来場者数は約5000人、昨年の2回目は約1万人だったという。今年も1万人程度の来場を見込む。
甲斐さんは「昨年は来場者が多く長い列を作るブースもあったが、並んでいるお客さん同士が会場内の情報交換をする姿も見られた。コーヒー好きというプチ仲間意識のようなものが生まれたほか、野外の開放感もあり、待ち時間も含めいい雰囲気ができたのでは」と振り返る。一方で、「心地のいい待ち時間」のために今年は出店数を増やすほか、各店スタッフ3人で運営してもらうなど、提供にかかる時間に対して改善策を打つという。
当日は東海エリアの自家焙煎所やカフェ28店舗がコーヒースタンドとして出店する予定。「味はもちろん、店主の雰囲気などお気に入りの店を見つけて、イベント以外でその店に出かけてもらえれば」と甲斐さん。会場にはピザ、サンドイッチ、焼き菓子、弁当などを販売する5店舗も出店する。
新しい取り組みとして、アルミニウム製品のメーカーとシートベルト端材のアップサイクルブランドの協賛を受け、イベント会場で使えるアルミニウム製カップとシートベルト端材のスリーブを用意し、社会実験を行う。甲斐さんは「ゼロにしたいわけではないが、コーヒーイベントの健全なイメージがある一方、プラカップや紙コップなどのごみの多さが気になり、少しでも減らしたいと思った」と話す。
当日、同社会実験協賛ブースで希望者を対象にアルミ製カップ1000個、スリーブ500個を無料提供する。同協賛ブースと並んだ対象の8店舗で利用できる。「100%リサイクルできるアルミなので、イベントで使って持って帰った後でもリサイクルに出せば循環できるのが利点」と甲斐さん。熱伝導率が高くホットコーヒーはそのまま持つと熱いのでスリーブを用意した。「コーヒーが好きな人にイベントを通じて社会課題にも触れてもらえれば」(同)とも。
会場内の店舗利用ワークショップ参加でもらえるスタンプを3つ集めると、ビーカーやミル、ケトルなどのコーヒー器具などが900人に抽選で当たるスタンプラリーも行う。
開催時間は10時~17時。