
華道家・假屋崎省吾さんの個展「假屋崎省吾の世界展in橦木館」が4月4日、名古屋市が指定する景観重要建造物「文化のみち橦木館」(名古屋市東区橦木町2)で始まった。
陶磁器商・井元為三郎の旧邸宅である同館の建築100周年を記念して、今年華道家歴40周年を迎えた假屋崎さんの作品を展示する。
作品数は約50点。假屋崎さんによると、展示する全作品を1日で仕上げたといい「仕事が早いんです。私、失敗しないので」とにっこり。「国宝や文化財などで花を生けることは、私のライフワーク。生け花は花と空間、器、そして生ける人によって成立する。建物と花との融合の美が狙い」と続けた。会期中は「作品を最高の状態で見ていただけるように」(假屋崎さん)、毎日メンテナンスを行うという。
4日のオープニングセレモニーでは、香川絢子館長が「橦木館と假屋崎先生、それぞれにとって節目の年が重なることにご縁を感じた。建物と作品のコラボレーションを楽しんでもらえたら」と目を細めた。参列者の田原市・山下政良市長は「田原市は花卉(かき)の産出額が全国1位。品質も高く評価されており、假屋崎さんには長年にわたって作品に使っていただいてきた。作品を通して田原の花を多くの方に目にしてもらえることをありがたく感じる」と話した。
会期中は各日2回(11時、16時)、敷地内にある蔵で假屋崎さんによる「いけばなデモンストレーション」を開催。定員は20人(先着順)。観覧には入館料とは別に観覧料800円が必要。グッズ販売ブースでは、会場で購入した商品に假屋崎さんがサインを入れる。
開催時間は10時~17時(最終日は15時まで)。入館料は200円(中学生以下無料)。今月16日まで。