
新たな文化を創出するイベント「ODORIBA(踊り庭)」が10月31日・11月1日、「SLOW ART CENTER NAGOYA」(名古屋市中区錦3)で開催される。主催は「やっとかめ文化祭実行委員会」。
「都市を、耕す。あいだで、遊ぶ。」をコンセプトにした同イベント。名古屋文化の祭典「やっとかめ文化祭DOORS」の派生プロジェクトとして2023年に始まり、今年で3回目を迎える。企画を担当するNPO法人「大ナゴヤ・ユニバーシティー・ネットワーク」の山田卓哉さんは「都市の隙間に創造の拠点となる『庭』を作ることで、街の人と文化との出合いを演出したい」と意気込む。
会場では、狂言や音楽ライブを披露する「PERFORMANCE」、飲食や物販のブースが出店する「MARKET」、「都市を耕す人」による学びの場「SCHOOL」の3つのコンテンツを展開する。
PERFORMANCEでは、31日に音楽ユニット「朔(SAKU)」のライブと、狂言師の井上松次郎さんと井上蒼大さんが上演する「青空狂言」、1日にバンド「Cosmic Mauve(acoustic trio)」のライブがある。
MARKETでは、お茶類を提供する「野良茶」のほか、アルコールドリンクやフードを提供する「野良バー」、農作物や書籍の販売、焼き物ワークショップを行う「市庭(いちば)」を用意する。山田さんは「野良茶とは元々、農作業の合間にあぜ道や縁側でお茶を飲みながら談話した、喫茶の源流ともいわれる文化。尾張地方独自の習慣から、食を通じたコミュニケーション空間の着想を得た」と話す。「出店者・内容は31日・1日で異なる。両日程ともに違った雰囲気を味わってもらえたら」とも。
SCHOOLでは1日11時から、建築コレクティブ「GROUP」共同主宰の建築家・井上岳さんを招き、街をフィールドにした文化形成について考えるトークを展開する。座席利用は事前の申し込みが必要。
開催時間は31日=16時~21時、1日=11時~18時。入場無料。
10月24日には関連イベントとして、納屋橋周辺(中区錦1)で「ODORIBA -floating-」を開催。本年度末に運行開始予定の路面公共交通システム「SRT」と連携し、SRTの主な走行ルートである広小路通を中心に、街の回遊を促す。山田さんは「怪談トーク、野良バーや市庭、DJパフォーマンスと、気軽に楽しめるコンテンツを用意する。街を巡りながら、『ODORIBA』と併せて楽しんでほしい」と呼びかける。