家具店で「ビフォーアフター展」-北欧家具を日本の職人がよみがえらせる

修理前の家具類が所狭しと置かれている店内

修理前の家具類が所狭しと置かれている店内

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 昨年5月にオープンした北欧ビンテージ家具店「RE-KAGU(リカグ)ストア名古屋」(名古屋市東区葵1、TEL 052-937-7725)は現在、修理前の家具を展示する「ビフォーアフター展」を開催している。

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 刈谷に拠点を置く老舗家具製造会社「白半木材」が運営する同店では、同社社長の加藤久朋さんがデンマークやフィンランド、スウェーデンで買い付けた家具を、同社の職人らが丁寧に修理して販売している。通常は修理後の家具を展示販売しているが、期間中は修理前の家具も置き、その変化を展示している。

 店頭には、加藤社長が集めた1949年ごろ~1970年代の北欧家具が所狭しと並ぶ。家具集めを始めたきっかけについて、加藤さんは「家具好きの友人に付いて北欧に行った時に、ビンテージ家具店の倉庫の奥にボロボロの状態で眠っている有名デザイナーのいすとテーブルセットを見つけた。何となく持ち帰って会社の職人さんに直してもらった。最初はいい顔をしなかった職人さんだったが、確かな技術力で見事に蘇らせた」と振り返る。「驚いたのは、直した職人さんたちの方が生まれ変わった家具を見て喜んでいた。ものが生まれ変わる喜びは、また別の生みの喜びたっだようだ」と笑う。

 こうしたことがきっかけとなり、同社では古い北欧家具を手直しして販売するようになった。同店で販売しているキャビネットやテーブル、いすなどの家具類はすべて同社の職人らの手によって一度分解され、パーツごとに磨き上げ、アンティークの風合いを残しながら再び元の姿に戻されている。

 「自分たちのオリジナル家具ばかり作っていると、どうしても視野が狭くなってしまう。海外のものや古く長持ちしている家具を直すと、当時の職人のこだわりが多くあることに気付き、常に勉強させられる」と加藤さん。「でも、こうした取り組みでは儲けは考えられないけれど(笑)」と話す加藤さんの表情は明るい。

 これまでは家具を量産する工場だったという同社。しかし、こうしたリユース活動を機に「手直ししながらずっと使ってもらえるような家具作りをしよう」と、オーダーを受けてから家具を作るという生産体制に変えたことも、北欧家具に出会ったことでの大きな変化だった。

 「ヨーロッパでは、アンティーク市場がしっかりあるが、日本は使い捨ての世の中になりつつある」と加藤さん。「いいものを長く使う、リユースする文化が日本にも根付いていけば、家具の選び方も変わってくるのでは。少しでも多くの人がこうした動きに興味を持ってもらえれば」と期待を寄せる。

 営業時間は10時~19時。ビフォーアフター展は3月11日まで。

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