武将に焦点を当て、名古屋の観光PR活動を行なうことを目的に結成した「名古屋市武将プロジェクト推進チーム」(名古屋市中区栄3)は11月3日、名古屋城天守閣前(中区本丸1)で「名古屋おもてなし武将隊」のお披露目会を開催した。
「名古屋おもてなし武将隊」は、名古屋の観光資源をPRし、開府400年を契機にホスピタリティーの向上を図るために一般公募から集められた青年らが、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、前田利家、加藤清正、前田慶次など名古屋と縁のある武将や陣笠隊などに扮(ふん)して結成されたもの。「愛知県ふるさと雇用再生特別基金事業」の一環として運営されている。
それぞれの武将が身に着けていた甲冑(かっちゅう)を着けて活動する「名古屋おもてなし武将隊」は、名古屋城や徳川美術館、大須、熱田神宮、桶狭間、中村公園などの観光名所を案内するほか、メディア出演やイベント出演などをこなす。それぞれ武将本人として出演するため、各担当者は事前に勉強を重ね、歴史や言葉使い、所作などを学んでいるという。
当日は、武将隊の総大将として名古屋市の河村たかし市長が采配(さいはい)を振るい、10人の武将らを紹介した。ステージに上がった武将らは甲冑姿のままダンスを踊るなどのパフォーマンスも披露。「PR奉公」として応援団に就任したのは、お笑いコンビの「はんにゃ」。愛知県田原市出身のはんにゃ・金田哲さんは武将好きで知られており、当日はビデオレターでの参加となった。
「初陣は大勝利。全国津々浦々で天下統一を行っていく」と織田信長。「ワシが居れば景気も一気に回復する。世界一の観光都市・名古屋にしたいきたい」と息まいた。「名古屋は独自の文化の発祥地。江戸幕府時代の文化を掘り起こして多くの人に伝えていきたい」と話すのは徳川家康。豊臣秀吉は「名古屋は一番エネルギーがある。このエネルギーを伝えていきたい」と抱負を述べた。
総大将の河村市長は「大儀であった」と武将隊の初陣をねぎらい、「雇用対策としてもええこと。庶民革命で庶民を守っていくのはすばらしい」と笑顔を見せた。各武将を見た市長は「それにしても、ええ顔しとるのー」のつぶやきが会場を沸かせた。
今後、毎日1人の有名武将が名古屋城に出没して「おもてなし」を行うほか、大阪市や浜松市、中部国際空港(セントレア)などで行なわれる観光PRイベントに出演する予定。「猿カフェ ルーセント店」ではタイアップメニューなども提供予定。