名古屋工業大学(名古屋市昭和区御器所町)大学院伊藤孝紀研究室は4月3日、一般に向けた産学官連携の「オープンゼミ」を開く。
当日は、名古屋市内の「街づくり」という視点でさまざまなプロジェクトで研究を続けている同研究室の、今年度の研究・活動成果報告と来年度に向けての活動案内を一般公開する。ゼミの内容を一般に向けて公開するのは名古屋市内の大学では初めての試みだという。
「もともと多くの方から『大学の研究室のゼミを体感したい』『授業に出席してみたい』などの意見をいただいていた」と伊藤孝紀准教授。「しかし単純に公開授業をするのでは一方的になってしまい面白みに欠ける。より敷居の低い開かれた大学にするべく、いかに一般の方々と意見交換をしながら展開していけるかと考え、ゼミ形式の公開講義を企画した」と話す。
同研究室では、長者町の活性化プロジェクトや、NPO法人の市民大学「大ナゴヤ大学」、端材や廃材を利用したグッズを作成しているブランド「MODECO(モデコ)」、空き地の緑化を進めるプロジェクト「Gre・eco」、名古屋市が進める放置自転車を再利用する「名チャリプロジェクト」などにかかわり、街づくりの視点で研究を続けている。
当日は学生らを中心に、各方面で活動を続ける産業従事者、官公庁職員らがそれぞれのプロジェクトのつながりを大切に、「全体が一つに見えるような発表」を行なっていく。「モノづくり」「カンキョウづくり」「コウリュウづくり」「コトづくり」の4部に分け、それぞれ4つのプロジェクトを5分ずつ発表していく。
発表を行う学生の一人、内木智華さんは「今までは専門家の前で発表することが多かったが、一般の方に向けた発表は初めて。発表を聞いた方々がどう思うかがとても気になる」と少し緊張した笑顔で話していた。「専門用語などは極力使わず、わかりやすい説明をすることができれば」と意気込みも。
開催時間は13時~16時。参加無料。